中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

ケチは本当に悪いこと? 役に立つケチ、恥ずかしいケチ

「役に立つ」のは、自分に対するケチをする時に限りますね。人間関係にまつわるところでケチをすると恥となります。冒頭の2つの話でいえば、お母さんが息子にゲームソフトを買ってあげないことは息子からすれば「ケチ」ですが、お母さんからすれば家族というものは「自分事」です。「家計を守る」「子供の欲望を肥大化させない」「家庭ごとに状況は違う」ということを伝えるための「役に立つケチ」です。子供にとっても将来、「お母さんがあの時買ってくれなかったからこそ、ボクは図書館の本をたくさん読んで無事に東大に入れたよ」なんて言う日が来るかもしれません。自分事及び身内関連の場合は「ケチ」でいいのです。

 一方、後者の「ケチ」については、「他人様」を巻き込んでいるだけにいただけない。「男がおごるもの」というものはアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)の観点からすればヘンな話ではありますが、まぁ「男性からデートに誘ったら男性が払う」ぐらいの甲斐性は持っておいていいではありませんか。デートで割り勘にした場合、それは社会通念と反すると捉える人が多いだけに、そこはおごってあげても良かったかもしれない。6722円をケチったばかりに、その男性はケチ&小物扱いされるのでした。これは「恥」です。

 結局、他人からケチだと思われることがあなたの評価を下げるわけなので、自分一人の時、ないしは夫婦・家族のみの場合は、別にいくらケチでもいいのです。ただし、親戚付き合いになった場合のケチはヤバい。「ヒロシおじさんは1万円もお年玉くれたのに、太郎おじさんは2000円だった!」なんて甥っ子から言われたら、ちょっと恥ずかしいですよね。

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