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投資
2億稼いだ兼業投資家・東山一悟氏

「おカネ儲けは悪いこと」と言いながらしっかりため込んで寄付も投資もしようとしない…億り人の元会社員投資家が考える「日本人とおカネ」の関係

おカネへの正しい理解と使い方を学ぶことが大切(写真:イメージマート)

おカネへの正しい理解と使い方を学ぶことが大切(写真:イメージマート)

 新NISAブームの影響もあり、資産運用に興味を持つ人は増えつつある。様々な投資情報があふれる昨今、ビギナー投資家はまずどんなことに着目すればよいだろうか。

 会社員時代に投資を始め、2億円以上の利益をあげた兼業投資家の東山一悟氏は、「おカネに対して正しい知識があれば資産は増えていく」と考える。その際に意識すべき心構えについて、東山氏が娘のためにこれまでの投資や資産形成の経験、生きるために必要な知識を記した著書『投資で2億稼いだ社畜のぼくが15歳の娘に伝えたい29の真実』より一部抜粋・再構成して紹介する。

投資家・藤野英人氏の印象的な言葉

 ぼくが尊敬する投資家にファンド運用会社のレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長がいる。運用する「ひふみ投信」と「ひふみプラス」は合わせて7000億円以上(2024年11月29日時点)もの純資産総額がある日本株ファンドでは国内最大のもの。藤野さんとは何度もお目にかかっている。ファンドの運用能力が優秀なこと以上に、ぼくは彼のおカネに対する真摯な哲学にいつも感服している。

 その藤野さんの言葉で印象的なのは「おカネはおっかねー」「日本人は守銭奴」という二つ。著書の『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)は中学生でもわかりやすいだろう素晴らしい本だ。娘にもたまにはお父さんが勧める本を読んでほしい。

「おカネはおっかねー」というのは、おカネは正しく理解して向き合えば人を幸せにするけれど、知識もなくて使い方を誤ると不幸になるということだと思っている。

 世界的に格差や貧困が問題になっていて、おカネがないことがその大きな原因だ。戦争や環境破壊、地球温暖化などもおカネと正しく向き合えば対策はいくらでもできる。しかし、他国の資源=おカネがほしいとか、目先のおカネが欲しくて公害が起きても平気だなんて国や大企業が思えば、人類は滅びかねない。国や大企業も構成するのは一人一人の人間なわけだから、それぞれがおカネの正しい理解と使い方を学べば世界はずっと良くなる。

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