「与党から出馬を考えている候補は、裁判が終わっていない段階で選挙活動を始めれば、尹大統領の罷免を認めていることになるので、積極的に選挙活動ができなかったのです。ですから、現状、劣勢ではあるが、本当の戦いはこれからで、(与党が)巻き返す可能性がないわけではない」
やむをえない事情があったとはいえ、選挙戦に出遅れたのは現実である。残り2か月半でどこまで巻き返せるか。一方の野党としては、このまま李氏が支持率で独走を続ければ、候補から降ろせなくなる。“裁判という時限爆弾”を抱えながら走り続けるのかもしれない。
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取材・文/清水典之(フリーライター)