お得にコメを手に入れるには様々な選択肢がある(写真:イメージマート)
コメの高騰が続くなか政府は備蓄米を放出したが、十分な流通量とは言い難く、店頭の価格を下げるには至っていない。どうすれば、毎日の主食を安く買えるのか──。
輸入米の活用や麦・玄米などを加える“かさ増し”などで凌ぐ
農林水産省が4月14日に発表したスーパーでのコメ5キロの平均価格(3月31日~4月6日)は4214円と、14週連続で上昇した。
一部、店頭に並び始めた政府の備蓄米は5キロ3000円台と安いが、需要が高く品切れが続出している。備蓄米を確保できないコメ卸が卸間取引(スポット)市場で買うコメの価格は、2024年初めの3倍超の額に達した。節約アドバイザーの丸山晴美氏も、「この状況で国産米を安く買うのは至難の業です」と話す。
「普段は割安とされる地方の『道の駅』も見てみましたが、市場に出回るコメの価格を反映して高止まりしています。かといってネットオークションで安い値段のコメに飛びつくと、害虫がついていたりすることがあり、お勧めできません」
丸山氏はそうしたなかでの選択肢のひとつとして「輸入米」に言及する。
「コストコや業務スーパーで購入できるカリフォルニア米(カルローズ米)は基本的に国産米より2割程度安く、現状でも5キロ3200円程度です。パサつきやすいので、水分量を増やして炊くなどの工夫をすると食べやすくなるでしょう。また、国産米に味が近いベトナム米は5キロ2400円程度とかなり割安。流通量が少ないので見かけたら即購入をお勧めします。
今秋の新米が出回るなどして価格が落ち着くまでは、輸入米の活用や麦・玄米などを加える“かさ増し”などで凌ぐことも考えるべきでしょう」
国産の白米を心ゆくまで食べるのは相当に困難だとする指摘だ。
コメ価格上昇のなか注目されてきたのが自治体に寄附をすると実質2000円の自己負担(所得等による寄附上限額あり)で返礼品が受け取れる「ふるさと納税」だが、その状況も厳しい。節約ライターの三木千奈氏が言う。
「コメが返礼品のふるさと納税には申し込みが殺到しており、寄附をしても『即時発送』はなかなかない。『予約』ならまだ寄附を受け付けているところも多いので、高騰が続くことを見越して秋以降の新米の返礼品を探す手はあるでしょう」