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ビジネス
財務省が画策する“反減税大連立”

【財務省が狙う減税潰し】国民・玉木代表を排除し「野田総理」実現を画策 麻生元首相と立民・野田代表による“反減税”大連立構想の正体

麻生・野田ラインで「自公立中心の連立政権」のシナリオも(時事通信フォト)

麻生・野田ラインで「自公立中心の連立政権」のシナリオも(時事通信フォト)

 夏に参院選を控えながら支持率下落に歯止めをかけられない石破政権。国民が求める減税を阻止せんとする財務省や自民党幹部ら“増税マフィア”は、石破退陣を想定して次の“操り人形”を探し始めた。その策謀が現実となれば、選挙で政権にNOを突きつける民意が示されても、国民は物価高の苦しみから解放されないことになる。【前後編の後編】

■前編記事:【ポスト石破はどうなるか】玉木“減税政権”誕生阻止に動く財務省ら“増税マフィア” 自民党内でも麻生元首相が主導する財政再建派の巻き返しで“減税論封じ”へ

麻生氏が描く野田氏を巻き込んだ大連立構想

 ポスト石破をにらんで、戦後最長の8年9か月にわたって財務大臣を務めた麻生太郎・元首相と財務省が、勢力拡大に動いている。ただしポスト石破に担がれようとしているのは積極財政派の高市早苗・前経済安保相ではない。

「麻生先生は参院選で自公が過半数を割るようなことになれば、トランプ対応のために挙国一致の救国内閣をつくることを選択肢に考えている」(麻生派議員)

 視野に入れているのは立憲民主党の野田佳彦・代表だという。

 2人は急接近している。

 去る3月26日には麻生氏と野田氏が安定的な皇位継承問題について衆院議長公邸で会談。2人は自民と立憲の皇位継承問題の責任者であり、会談は野田氏に近い玄葉光一郎・衆院副議長の仲介とされるが、「参院選後をにらんだ顔合わせの意味もあった」(立憲民主党幹部)という。麻生氏は野田氏の安倍晋三・元首相への国会追悼演説を高く評価しているし、いずれも財政再建派。「玉木ぎらい」な点も共通する。

 この会談後、野田氏が注目の発言をした。山口市での講演で、「自民党は挙党態勢を組んだほうがいい」と石破首相に注文をつけ、こう語った。

「挙党態勢があって、その後に挙国態勢じゃないか。野党の力を借りようとする前に、自分の党の力を総動員すべきではないかと思う」

 その後の挙国態勢とは、参院選後の政権組み替えを見据えた発言に聞こえる。麻生氏と見据える先が一致しているようだ。 政治ジャーナリスト・角谷浩一氏が語る。

「麻生氏は野田氏を通じて財政再建を軸にした立憲民主党との大連立まで構想しているように見える。仮に麻生・野田ラインで自公立中心の連立政権ができれば、想定されるのは『野田総理』でしょう。本人は総理は狙っていないようですが、一兵卒と言いながら代表になったくらいだから、この国難のなか総理に担がれるのであれば断われない状況です。

 その場合、麻生氏が副総理兼外相として対米外交を担うことになるのではないか。格から言ってもトランプとサシで話し合いができるのは麻生氏くらい。そうした挙国一致内閣をつくるのに一番邪魔なのは減税路線で国民から人気のある玉木氏の存在。救国連立といっても財政再建派の政権に玉木氏を加えるわけにはいかない。これからさらに玉木つぶしが激しくなるはずです」

 玉木氏を排除して麻生氏と野田氏主導の大連立となれば、財務省にとって都合のいい政権になる。

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