筆者が揃えた15台のニンテンドー3DS
このままでは中古市場の3DSが値上がりしジャンク品だらけに!
ニューヨークタイムズがSpotifyのデータを分析したところ、人間の音楽の嗜好は13歳~16歳で聞いた曲により決まるそうです。そして34歳以降、新しい音楽はなかなか聴かなくなるそうです。これに加え、英オックスフォード大の調査によると、10歳頃にプレイしていたゲームがもっとも思い出深いものになると言います。こうした傾向には私自身、納得できるものがあります。だんだんと好奇心が低下してくるんですかね。そうしたこともあって、私は現在、ニンテンドー3DSを15台所有するに至っています。
なぜ3DSをここまで大量に購入したかといえば、一生分の趣味(というか暇つぶし)とするために、端末がそれなりの数必要だと判断したからです。さすがに14年前に第1弾が発売されたゲーム機なだけに、使い続けているとボタンが壊れて常にボタンが押されている状況になったり、LボタンとRボタンが効かなくなったり、液晶が破損し、一部画面が黒くなったりします。やたらと黄ばんだ画面にもなったりします。
3DS製造は終了しているものの、PS3以降の新しいゲーム機を買うつもりはない。そうなると残りの人生を逆算し、「まぁ、80歳まで生きるとして、年に1~2台壊れるだろうから、残りの約30年間、乗り切るだけの3DSを買っておこう」と判断したのです。それに、3DSは中古市場でも値上がりが続いていますし、市場にあるものも劣化が進んでいる。
中古品を見ると「ジャンク品」と注意書きがされている場合も多いですが、そうしたものは本当にジャンク品です。一度4500円ぐらいのものをネットで購入したのですが、常に右ボタンが押されている状況で、HOME画面でいきなり右側に高速でカーソルが移動する。慌てて左ボタンを押すと元に戻ってくれるのですが、いざゲームを開始すると登場キャラがひたすら右側に向かって歩いてしまう有り様でした……。
このまま手をこまねいていたら、日本中の中古市場の3DS本体が値上がりするとともに、ジャンク品だらけになると判断し、適宜買い足し続けた結果15台を持つに至ったのです。あとは2台のゲームボーイアドバンスでファミコンで登場したバージョンの『ボンバーマン』を楽しんでいます。『スプラトゥーン』とかもやってみたいのですが、自分には無理。昔のゲームを楽しむしかないという少し寂しい人生なのですが、それはそれで楽しんでおります。
【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は倉田真由美氏との共著『非国民と呼ばれても コロナ騒動の正体』(大洋図書)。