波瀾万丈の人生を歩む米田氏(右は300勝をあげてチームメイトに胴上げされた際の写真)
プロ野球歴代2位の通算350勝をあげた元阪急ほかの米田哲也氏(87)。今年3月に「缶チューハイ2本の万引き」で逮捕され、事件後初めて応じた取材では、事件当日の様子を振り返るとともに、自身の人生の「お金」をめぐる浮き沈みにも話が及んだ。
本誌・週刊ポストの取材に応じた米田氏は名球会の紺色のキャップをかぶり、「世間を騒がせて申し訳ないと思っている」という言葉をまず口にした。事件当日は、地元・兵庫県尼崎市のスーパーでの買い物時に財布のなかのお金が足りないことに気がつき、缶チューハイ2本(販売価格303円)をポケットに入れたままレジを通ってしまったことを明かした。
「飲みたいほうに(気持ちが)いって、(缶チューハイを)棚に返せなかった」と口にした米田氏。その後、窃盗罪で略式起訴され、簡易裁判所から罰金20万円の略式命令が下された。罰金20万円の支払いについて尋ねると「留置所に一緒に入っていた遺品整理会社の社長が貸してくれた」「出てから外で会って、無利子の借用書は書いた」と答えた。
現在は生活保護を受けていると明かし、その額は「家内と2人で月に7万円ほど」だという。約10年にわたり家賃を滞納しているとの報道についても「うん、それは払っていない」と認めた。貯金も「今はない」ときっぱり。いったい、どのようなマネー人生を送ってきたのか──。