普段から自社製品を飲むのは当たり前?(イメージ)
会社員になれば、多少なりとも愛社精神が芽生えるもの。社員が自社や系列企業の製品を使うのは当たり前にも思えるが、実際、“自社製品”を使ったり、購入したりしないといけないものなのだろうか。それは愛社精神ゆえか、あるいは暗黙のルールに従わざるを得ないのか……さまざまなメーカー社員から、リアルな話を集めてみた。
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車通勤でいきなり受けた社会人の洗礼
大手重工系企業勤務のAさん(40代/男性)は、20年ほど前に新入社員として工場に配属された際、車通勤で驚きの慣習に遭遇した。
「工場は車でしか通えないような場所にあったので、実家のボロ車を譲り受けましたが、初出勤時に駐車場の入口で車を止められ、別の所に停めるよう指示されました。なんと、工場の駐車場にはグループ企業のメーカーの車しか停められないとのこと。第2駐車場は工場から4~5分離れていて、いきなり社会人の洗礼を浴びました」
外堀を埋めるように選択肢を狭められたのは、総合電機メーカー勤務の夫を持つBさん(40代/女性)だ。
「20代で結婚した際、会社から“自社製品だけに使える商品券”を貰いました。かなりまとまった額だったので、家電一式が揃って助かりましたが、その頃、会社の業績が悪く、ボーナスがすごく少なかったので、夫は『現物支給みたいなものだ』『現金でよこせ』と文句を言っていました」
選択肢といえば、鉄道会社で社内結婚したCさん(30代/女性)の生活も同様だ。
「電車賃がタダなので自社沿線に住んでいますが、買い物は駅前にある系列のスーパーやオフィスの隣の系列デパート、クレジットカードはグループ企業のもの、マンションは傘下の不動産会社のものを買い、ローンは系列の金融機関。グループ企業だけで生活が完結しています。どれも微妙に割引があるので、それを選んでしまうんですが、稼ぎが循環して結局は会社に戻っているわけで、いいのか悪いのか……」