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藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

金利上昇で9年ぶりに復活する「MMF」って何? 「銀行預金よりも利回りが高くリスクも低い」、国債の代替として活用する選択肢も

MMFをどのように活用するか?

MMFをどのように活用するか?

 日銀の利上げによる金利上昇を背景に「MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」が9年ぶりに日本で復活することになった。MMFとはどのような金融商品なのか。そして活用方法は。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第161回は、「MMF」について。

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 最近、「MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」という金融商品が9年ぶりに日本で復活するというニュースが話題になっています。でも、MMFってそもそも何?と思う人も多いはずです。

そもそもMMFって?

 MMFは、国や企業が短期的に発行する債券に投資する、投資信託の一種です。たとえば、国が出す短期国債や、企業が資金繰りのために出す短期債券などが投資対象になります。

 投資信託と聞くと、「値動きが激しい」「損しそう」というイメージがあるかもしれませんが、MMFはリスクを抑えた運用を目的としており、値動きは非常に小さいのが特徴です。元本保証はありませんが、過去の実績を見る限り、大きく損をする可能性はかなり低いとされています。

 つまり、銀行預金よりは利回りが期待できて、株式やリスクの高い投資信託よりは安心感がある。そんな「中間的な立ち位置」の商品といえます。

なぜ今、MMFが復活したの?

 実は日本では、2000年代以降の長期的な超低金利の影響で、MMFはほとんど運用が成り立たなくなっていました。金利がほとんどゼロに近かった時期には、MMFを運用しても利益が出ず、手数料などを差し引くとむしろマイナスになることもありました。そのため、多くの金融機関がMMFの取り扱いを停止していたのです。

 ところが、2023年以降、日本の金利環境が少しずつ変化してきました。日銀がマイナス金利政策を終了し、政策金利を引き上げたことで、短期債券の利回りが上昇。これにより、MMFの運用にも再び“うまみ”が出てきたのです。

 つまり、「金利が戻ってきたこと」が、MMF復活の大きなきっかけになったというわけです。

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