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川辺謙一 鉄道の科学

電車を止める電気ブレーキの仕組みを解説 「発電ブレーキ」と「回生ブレーキ」の違いはエネルギーを“捨てる”か“使う”か

電車の電気ブレーキの仕組みとは

電車の電気ブレーキの仕組みとは

 鉄道は、多くの人にとって交通の手段としてだけでなく、趣味や娯楽の対象としても親しまれており、ときに人の知的好奇心を刺激してくれる。交通技術ライターの川辺謙一氏による連載「鉄道の科学」。第36回は「電車の電気ブレーキ」について。

 * * *
 今回のテーマは、「電車の電気ブレーキ」です。電気ブレーキは、電気を使ってブレーキ力を発生させるブレーキ機構です。

電車のブレーキ装置と電気ブレーキ

電車のブレーキ装置の分類。電気ブレーキは、電気を使うブレーキ機構の一種。筆者作図

電車のブレーキ装置の分類。電気ブレーキは、電気を使うブレーキ機構の一種。筆者作図

 前回記事【《電車はどう止まる?》踏面ブレーキ・ディスクブレーキ・レールブレーキ 3種類の基礎ブレーキの仕組みと特徴】で紹介したように、ブレーキ装置は、電車が安全に走るうえで重要な装置です。それゆえ、電車運転士を目指す人は、ブレーキ装置について長い時間をかけて勉強します。

 ブレーキ装置は、ブレーキ機構とブレーキ制御に大別されます。ブレーキ機構は、ブレーキ力を発生させる機構です。ブレーキ制御はブレーキ力を制御する装置です。

 ブレーキ機構には、基礎ブレーキと動力ブレーキがあります。前回は基礎ブレーキを紹介したので、今回は電車の動力ブレーキである電気ブレーキを紹介します。なお、ブレーキ制御の説明はむずかしいので、ここでは割愛します。

 電気ブレーキには、おもに発電ブレーキと回生ブレーキがあります。他にも渦電流ブレーキがありますが、現在日本の電車であまり使われていないので、これも割愛します。

次のページ:モーターでブレーキ力が発生する?

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