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ライフ

【法律相談】クマ対策として個人がエアガンやナイフを携行しても大丈夫か? 弁護士が解説する「銃刀法」の規制内容と違反時の罰則

クマ対策が「正当な理由」として認められるか?(写真:イメージマート)

クマ対策が「正当な理由」として認められるか?(写真:イメージマート)

 全国でクマの被害が相次ぐ。そうした中、クマ対策として個人がナイフやエアガンを持つことは法的に問題ないのだろうか。実際の法律相談に回答する形で弁護士の竹下正己氏が解説する。

【相談】
 私が住む地域でも、クマが出没しています。心配なのは父親で、持病があるため、毎日の散歩を欠かしていません。できれば散歩を止めてほしいのですが、聞く耳もたず。こうなったら、散歩の際にサバイバルナイフやエアガンを持たせようと考えています。でも、実際に携行させたら、捕まってしまいますか。

【回答】
 現在、『銃砲刀剣類所持等取締法』(銃刀法)が銃砲、刀剣類等の所持や使用について規制しています。

 対象になる銃には、空気銃も含まれます。空気銃とは、圧縮した気体を使用して金属性の弾丸を発射する機能を有する銃ですが、そのうち発射する金属性の弾丸の運動エネルギーの値について具体的に基準を設け、人の生命に危険を及ぼし得るものを「空気銃」とし、人を傷害し得るものを「準空気銃」と定め、規制しています。

 基準は、それぞれエネルギーの強さの単位であるジュール値で決められ、その点、エアガンも圧搾空気を利用して弾丸を飛ばすため、空気銃と同じ原理です。ただ、市販されているエアガンは、この一定の威力を持たない、いわば玩具となり、所持しても問題はないと思います。それでも熊対策には決してならず、通用しないでしょう。

次のページ:サバイバルナイフは『銃刀法』の規制対象
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