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キャリア

大学生の間で広がるマネーリテラシー格差 「生活はきつくてもNISA」の一方で「貯蓄もないのに投資しても…」収入を得る手段が限られた中で投資にどう向き合うか、悩ましい問題

貯蓄もないのに投資するのは順番が違う

 こうした「投資優先」の風潮について、違和感を覚える学生もいる。国立大学に通う女性・Bさん(20代・文学部)はこう話す。

「投資は大事だと思いますけど、私生活を削ってまでやるものではないと思っています。そもそも、大学時代の4年間という時間は、それ自体が“人生への投資”とも言うべき大事な時間だと思っていて、無理に投資をするよりも多様な経験を積むべきだと私は思っています。

 私の父親は金融系の会社で働いているんですけど、『投資するためには、まず生活防衛資金を半年分貯めて、余剰資金でやるものだ』『貯蓄もないのに、いきなりNISAに何万円も入れるのは順番が違う』と、話してくれました。なので、父の言葉を聞いて、無理なく始められる時になったら始めようと考えています」(Bさん)

NISAも「裏があるのでは?」と不安に

 もちろん、今の学生が皆、投資に取り組んでいるわけではないだろう。投資に関心がある人とそうでない人の「マネーリテラシー格差」が広がっていることに不安を感じている学生もいる。都内の私立大学に通う男性・Cさん(20代・経営学部)は、「お金の話がまったく理解できないし、なんか騙されそうで怖い」と話す。

「友達の中には『とにかくNISAは満額やらないと損!』みたいに言って、生活費を切り詰めて投資している子もいるんですよ。でも僕は、正直、マジで余裕もないし、貯金ゼロ。親が『株とか投資とか危ないから絶対やるな!』という人たちなので、なんか騙されているのかな、って思っちゃうんですよね。

 投資に限らず、SNSだと成功している人の話ばかり流れてくるし、そういう人たちはなんかよくわからない胡散臭いビジネスをしているし……。NISAはそんなことないんでしょうけど、心のどこかで『裏があるのでは』と疑っちゃったりする。情報がありすぎて、結局、何をすればいいのかわからず、不安になってしまうという状況ですね」(Cさん)

 新NISAのスタート以降、若い世代のあいだでも投資への関心が高まっている。SNSでは「とにかく早く始めたほうがいい」といった情報もあふれ、焦りから生活費を圧迫するケースも出てきている。

 とはいえ、大学生という立場で、仕送りやアルバイトなど収入を得る手段も限られるなかで、投資をどう位置づけるのか。その判断には、マネーリテラシーだけでなく、情報の取捨選択や生活とのバランス感覚が求められる。新NISAの広がりは、若い世代のあいだに新たな機会をもたらす一方で、「できる人」と「できない人」の差をより可視化しているのかもしれない。

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