中国資本による「防衛施設周辺の土地取得」で懸念されることとは(写真:イメージマート)
日本ではスパイを取り締まる法律も機関もなく、「スパイ天国」と揶揄されることも多い。そんな日本に対し中国は、機密や経済情報、知的財産の窃取から、政治家を巻き込んだ工作まで幅広くスパイ活動を仕掛けているという。その実態について、国際ジャーナリストの山田敏弘氏がレポートする。【前後編の後編。前編から読む】
中国資本による防衛施設周辺の不動産取得
筆者の取材では駐日中国大使館に国家安全部から送り込まれた幹部が在籍しているとの情報も得ている。国家安全部は対外情報活動を担う組織であり、外交官であればウィーン条約で不逮捕特権を享受できる。
スパイの活動構造は極めて体系的だ。幹部らの下に広がるのが、表向きは実業家や研究者として活動する華僑・華人。日本社会に深く食い込み、標的となる日本人の選定、地下銀行のルート確保を行なっているとされる。
そして留学生や技術者、弱みを握られた日本人などが、特定の機密情報の窃取や、物資の運搬を担う。公安関係者は「日本では、中国スパイの活動が他の国と比べて群を抜いている。社会に自然に溶け込み、中国系の2世や3世も日本に多く住んでいるため、最大の脅威になっている」と話す。
