1位は孫正義氏(左)、2位は柳井正氏
中東危機で世界情勢が混沌とし、物価高や高齢化で足元が揺らぐなど日本経済は難局にある。今、日本企業の経営者に求められる資質とは。それを考えるうえで、数多の危機を乗り越え、巨大組織を育て、率いてきたリーダーに学ぶことは多い。有識者への総力調査で独自に作成した「史上最強の経営者」ランキングを公開する。【全3回の第1回】
先行き不透明な状況下でリーダーに求められるもの
経営者に必要とされる資質は様々ある。先見性や専門知識、変化に対応する柔軟性、プレッシャーへの強さなどが挙げられるが、とりわけ危機の時代を生き抜くうえでは、組織を共通の目標に向けて統率する「リーダーシップ」が重要になると、有識者は口を揃える。『経済界』編集局長の関慎夫氏が指摘する。
「先行き不透明な状況下で企業のリーダーに求められるのはボトムアップではなく、トップダウンで組織を動かす力です。旗幟鮮明に方向性を示し、それを社員の一人ひとりにまで浸透させて徹底できる能力が問われます」
経済アナリストの馬渕磨理子氏はそれに加えて、世界的な視座が重要になると語った。
「中東情勢や中国の資源輸出規制、AI覇権争いや地政学的リスクなどが同時多発的に噴出しており、少し前までのように『株主価値の最大化』だけを口にする経営者では不十分です。AI・半導体やエネルギー、通信インフラなど国の生存に直結する領域で、経済安全保障と地政学的リスクを国とともに考え、行動できる能力が求められています」
刻々と変化する状況に適応する力も重要になる。本誌『週刊ポスト』は今回、日本の企業や経営者を長年見続けてきたジャーナリスト、アナリスト、評論家、大学教授ら25人にアンケートを実施。回答をポイント化してランキングを作成した。
■有識者25名:天野秀夫、磯山友幸、井上久男、入山章栄、江上剛、エミン・ユルマズ、大西康之、岡山憲史、小川孔輔、荻原博子、片山修、河野圭祐、古賀純一郎、杉村富生、鈴木貴博、須田慎一郎、関慎夫、田嶋智太郎、立石泰則、常見陽平、福田俊之、真壁昭夫、馬渕磨理子、溝上憲文、森岡英樹(五十音順、敬称略)
各識者が最大1~5位まで順位をつけて投票。1位(10点)、2位(9点)、3位(8点)、4位(7点)、5位(6点)として合計点を記した。順位をつけずに投票した場合、一律8点とした。
