“介護の高額療養費制度”とは?(写真:イメージマート)
生涯にかかる医療費は約3000万円と試算されている。国民皆保険で社会保障も手厚い日本では、医療保険でそのほとんどがまかなわれ自己負担額は低いとされている。しかし、高齢化が進む中で負担割合は引き上げられ、医療保険外にかかる費用も少なくない。さらに高齢化が進むなかで、介護サービスにかかるお金も重要になってくる。老後貧乏を避けるためにも“申請すればもらえる”介護に関するお金を知っておくことが重要だ。【全3回の第3回】
一定の上限を超えた分が払い戻される『高額介護サービス費』
公的介護保険は介護サービスを受ける「現物支給」が基本だが、お金がもらえる制度もある。
第一に、介護保険料は全額が社会保険料控除の対象になるため、勤め先の年末調整で反映される。年金から天引きされている場合は確定申告の検討も有効だ。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが言う。
「介護は医療以上に“日常の延長”のため、補助金や給付金の存在を知る機会がないまま、民間サービスだけを使っている人もいる。いざというときのために、どんな制度があるか知っておくべきです」
“介護の高額療養費制度”を知らない人も多い。社会保険労務士の岡佳伸さんが説明する。
「『高額介護サービス費』といって、介護保険のサービス利用料の自己負担の月額が一定の上限を超えた分が払い戻されます。また、医療費と介護費用が両方かかった場合は、『高額医療・高額介護合算療養費』として年単位(8月1日~翌年の7月31日まで)で合算して申請できるので、手間が省けます」
入浴用いすや簡易トイレといった福祉用具や補聴器の購入費用、タクシー代などは多くの自治体に独自の助成制度があるので、掲載のリストをもとに確認してほしい。
「神奈川県座間市、愛知県豊明市、大分県など、特殊詐欺防止のための電話録音機材の購入・設置費用を助成している自治体も増えています」(風呂内さん)
チリツモ出費で結果的に大きな負担になる介護用おむつも、各自治体にさまざまな助成制度がある。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんが説明する。
「カタログから選んだおむつを支給してくれたり、購入費用を助成してくれたり、自宅や病院に届けてくれたり、購入券をくれたりと、内容はさまざま。自分の住んでいる自治体にどんな制度があるか、ぜひ調べてみてください」
