弾劾裁判には様々なハードルも(トランプ大統領/Getty Images)
アメリカのトランプ大統領の言動が世界の注目を集めている。「弾劾」の可能性も噂されるトランプ氏だが、日本とアメリカで国のトップを罷免する方法にどのような違いがあるのか。弁護士の竹下正己氏が解説する。
【相談】
我慢できません。どんな方法を用いればトランプ大統領を辞めさせられますか。イランとの戦争でも彼の発言や決断が日本の経済に影響を及ぼしています。任期は約3年、早く彼を大統領の座から引きずり下ろさなければ世界は崩壊するかも。また、米国と日本では弾劾に対して大きな違いはあるのでしょうか。
【回答】
アメリカの大統領は反逆罪、収賄罪、またはその他の重大な犯罪、及び軽罪で弾劾となり、有罪とされたときは罷免されます。
弾劾は下院で発議され、これを下院の司法委員会が罪状について調査審議し、多数決で本会議に送られ、再び下院が起訴すべきかどうかを多数決で議決します。
次に起訴されると、上院が審議して弾劾裁判の判決を下します。大統領を弾劾する有罪判決は、上院議員の3分の2以上の賛成が必要となります。ともあれ、大統領といえども罷免される可能性はありますが、上院の特別多数決が要件なのでハードルは高いでしょう。
現在、トランプにイランへの戦争行為を権利の乱用として弾劾を発議することも考えられますが、これも上下両院で過半数の共和党議員から相当数の造反がない限り、弾劾は無理です。
