東証グロース上場までの経緯を語る(撮影:杉原賢紀)
動画投稿サイトやSNSの「個による発信」に注目して事業を展開し、2022年12月に東証グロース市場に上場を果たした株式会社トリドリ(東証グロース・9337、以下toridori)。高校卒業後に上京し、渋谷のアパレル店員から社会人生活をスタートしたという同社創業者の中山貴之・代表取締役社長CEOに、上場までの苦労、同世代の経営者仲間との交流などについて話を聞いた。(取材・文/池田道大)
「ギャル男姿のアパレル店員」からの起業
東京・渋谷にあるオフィスの一角。「久しぶりに染めました」と語りながら、明るい髪をかき分けて部屋に入ってきたのはtoridori代表取締役社長CEOの中山貴之氏(36)。
中山氏は異色の経歴の持ち主だ。18歳の時、故郷の徳島から夜行バスで上京し、渋谷のアパレルショップで「ギャル男店員」として働きながらブロガーやYouTuberとしても活躍し、2016年に株式会社アップロント(現・toridori)を創業した。
SNSの普及とともに個人が様々な情報を発信して世の中に影響力を与えるようになった現代。toridoriは、XやInstagramなどで多くのフォロワーを持つ「インフルエンサー」と、商品やサービスをPRしたい企業をマッチングする「インフルエンサーマーケティング」事業を手掛ける。
中山氏は“若き億万長者”でもある。『週刊ポスト』(2025年7月18・25日号)が有価証券報告書などをもとに保有株の時価総額から算出しまとめた「平成生まれの億万長者番付」では、1位がM&A総合研究所代表取締役の佐上峻作氏(保有金額2349億円)、2位がタイミー代表取締役の小川嶺氏(同448億円)、3位がTWOSTONES&Sons代表取締役CEOの河端保志氏(同234億円)で、中山氏は14位(同39億円)にランクインした(関連記事参照)。
「記事が掲載されると『見ましたよ』と、いろいろなところから連絡がありました。それまで全然連絡を取ってない人からもスクショが送られてきましたね。ただ僕は上場が結構大変だったので、正直お金のことであまり表には出たくないです(苦笑)」(中山氏・以下同)
