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葬祭のプロが考える「これからの葬儀」
新たな墓地探しの難しさと最適解

「この墓の面倒を誰が見るのか?」地方出身55歳男性が直面する現実 改葬を考えても一筋縄ではいかない、気が重くなる“新たな墓地探し”の道のり

新たに墓地を購入するのが難しい理由

 墓地の購入というと、マイホームのように土地を買うイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし多くの場合、購入するのは土地そのものではなく、墓地を使用する権利である「永代使用権」です。墓地を所有しているのは、主に宗教法人(お寺)と自治体です。

 とはいえ、広さ、予算、立地などを比較して選ぶ点では、墓地探しは不動産の物件探しに似ています。まず情報誌、インターネット、チラシなどで物件を見て相場感を養う必要があります。地価の高い都内では、墓地の値段も高くなります。今後墓地として新たに開発される土地も限りがありますから、条件の良い墓地はさらに高額になるでしょう。

 墓地の広さにこだわりがなければ、予算と立地のバランスをどう取るかです。竹下さんのように、都内で近所の物件を探せば高くなりますし、郊外の物件は安くなりますが通うのが大変です。

またお寺の墓地を購入するときは「その墓地がずっと存在するか」を考える必要があります。なぜなら日本の人口は、戦後の増加期を経て、現在は減少期に入ったことで、お寺が余り始めているからです。 

 宗教学が専門の國學院大學の石井研士名誉教授が2015年にまとめた試算によると、「今後寺院の3割が無くなる可能性」が示唆されています。実際に、2022年には札幌市の宗教法人が約3億円の負債を抱え経営破綻したという報道もありました。お寺や宗教法人が管理しているからといって、経営上のリスクがないわけではありません。

 また墓地の購入条件で、意外と見落としがちなのが寺の管理者である住職との相性です。私が担当した遺族の中には、住職が葬儀の時に高額なお布施を要求したことに腹を立てて、後日そこの墓地を引き払って改葬した人がいました。以前から拝金主義的な態度を苦々しく思っていたらしいです。こうなると墓地購入に支払った費用が無駄になってしまいます。

 最近は、このような菩提寺と檀家の関係性にともなう付き合いを避けたい人のために、檀家にならなくてもいい霊園も増えてきました。お葬式の時に別の宗派のお坊さんを呼んでも構わないし、戒名を付けてもらっても納骨できるということです。

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