2代目・横浜駅の遺構(撮影:小川裕夫)
いつから「サグラダ・ファミリア」呼びなのか
横浜駅を「日本のサグラダ・ファミリア」と形容する言い回しの起源は、おそらくインターネットスラングと思われるが、新聞記事検索でもっとも古い例は2010年11月21日の読売新聞で、当時の横浜市都市再生推進課課長の言葉として出現する。それ以降、各新聞社がその形容を使うようになり、今ではクイズ問題になったり、街歩きレポートで形容する枕詞のように使われたりするなど、多くの人の共通認識になっている。
スペイン・バルセロナに建設中のサグラダ・ファミリア(2017年6月撮影:小川裕夫)
横浜市担当者に聞いた“工事が完了する見通し”
長らく横浜駅をターミナルにしてきた相鉄は2019年に相鉄・JR直通線を開通し、2023年には新横浜線も開通して東急線との乗り入れも開始した。
東京方面への進出は相鉄の悲願だったが、そのために横浜駅の利用者が減少することも懸念された。それは穏やかではないため、相鉄は自社所有の横浜駅西口一帯を開発することを含め、グループ各社の総力を結集して「エキサイトよこはま22」への協力を惜しまない。
横浜市が策定した「エキサイトよこはま22」は規模が大きい。全プロジェクトが滞りなく進んだと仮定しても、完工には数十年の歳月が必要になる。その間も、社会は刻一刻と変化する。例えば、東日本大震災後には改訂版を出し、災害への対策・対応を加えている。こうした時間の経過によって適合しない部分が生じることは仕方がない。
東日本大震災を受けた改訂版は微修正にとどまるが、策定から15年以上が経過したことを考慮し、今年度より横浜市は「エキサイトよこはま22」の見直し作業を始めた。2026年度末までに取りまとめられる予定で、そこで定まった方針に基づいて新たな計画を固めるとしている。
新計画に沿って大改造構想の工事が着工されるわけだが、前出の横浜市担当者は「すべてが完了する見通しは具体的に決まっていませんが、少なくとも2050年代まで工事は続くと思われます」という。横浜駅の「完成」は、確実にサグラダ・ファミリアを超えそうだ。
取材・文・撮影/小川裕夫(フリーランスライター・カメラマン)
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【はじめから読む→】横浜駅はなぜ「日本のサグラダ・ファミリア」と呼ばれるようになったのか? 巨大化が続く歴史的経緯

