節約しすぎるても、せっかくの70代を楽しめない(写真:イメージマート)
現役世代ではなく、かといって人生最終盤でもない。そんな狭間の期間が「70代」だ。本格的な衰えがやってくる手前、この年代の生き方を間違えると、どんなに充実した人生を歩んで来た人も、地獄の老後にまっしぐら。一方で不遇な現役時代を過ごした人も、70代の選択次第では天国の老後が待っている。大逆転のカギを握る70代をどうすれば正しく走ることができるのか―─。お金についての正しい使い方・守り方を、専門家に聞いた。
資産管理は「使い方」と「守り方」のバランスが大切
ファイナンシャルプランナーでセカンドライフアドバイザーの高伊茂氏(77)は、老後生活を左右するのは「70代の選択」だと語る。
「私は今年喜寿を迎えましたが、頭も体もまだ元気。70代を『余生』とは考えておらず、むしろ自分の意思で人生を決められる最後の期間だと感じています。70代をどのように生きるかによって、その後の人生は天国にも地獄にもなります」(以下、「 」内は高伊氏)
人生後半戦を決める大きな分岐点となる10年間で、まず注意したいのが「お金」だ。
「多くの人が退職して年金受給が始まり、さらに退職金があるため気が緩みがちです。無計画にお金を使えば資産が枯渇して80代以降の介護費用を捻出できなくなる。一方で節約しすぎてもせっかくの70代を楽しめません。何にどのように使うかに注意し、そのうえで枯渇させない。その点を意識することが肝要です」
そう話す高伊氏によれば、70代の資産管理は「使い方」と「守り方」のバランスが大切だという。人生100年時代だからと節約志向を強めても、年齢を重ねて心身が衰えてきたらお金を使えなくなってくる。高伊氏は「趣味」や「推し活」には出し惜しみしないことを心がけていると明かす。
「恵まれたことにセカンドライフアドバイザーの講師として全国に招いていただいており、その土地でB級グルメを食べるのが楽しみです。読書、川柳、映画鑑賞も趣味ですが、特に現在はサブスクリプション(定額制)のサービスが充実して映画鑑賞に以前ほどお金がかからないので、サブスクにはお金を投じています。昔の名画や憧れた女優などに触れると若い記憶や感情を呼び覚まされて、活力にもなる。健康にもよくて一石二鳥です」
