ベルリンで隔年開催される国際鉄道技術専門見本市(InnoTrans=イノトランス)の屋外会場。世界各国の鉄道車両が一同に会する。現地にて筆者撮影
鉄道は、多くの人にとって交通の手段としてだけでなく、趣味や娯楽の対象としても親しまれており、ときに人の知的好奇心を刺激してくれる。交通技術解説者の川辺謙一氏による連載「鉄道の科学」。第39回は「世界の鉄道を知る方法」について。
アメリカのニューヨーク中心街にあるグランドセントラル駅。数々の映画の舞台になった名所でもある。現地にて筆者撮影
視野を広げて楽しむチャンス
鉄道の楽しみ方は、興味の対象を日本の鉄道から世界の鉄道へと広げることで、大きく変わります。いま、世界の鉄道で何が起きているのか。世界の鉄道全体ではどのような潮流があり、そのなかで日本の鉄道はどのような立ち位置にあるのか。それらを知ると、鉄道はたんなる輸送機関の1種にとどまらず、国や地域で異なる文化や価値観、歴史、地理、技術などを知る手段にもなるのです。
それでは、どうすれば世界の鉄道を知ることができるのでしょうか。それを実現する究極の方法は、すべての国や地域の鉄道にふれることですが、それは困難です。世界じゅうの鉄道を巡る旅をするには、それなりの時間とお金が必要であるだけでなく、戦争をふくむ世界情勢や治安などに左右されるリスクがともなうからです。
しかし、現在は情報社会なので、世界の鉄道に関する情報を効率よく収集する方法があります。今回は、それにふれながら、私がこれまで試してきた「世界の鉄道を知る方法」を紹介します。

