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川辺謙一 鉄道の科学

日本の鉄道だけを見ていてはわからない「世界の鉄道」のおもしろさ SNS、博物館、国際展示会で見えてくる最新潮流

現在はスマートフォンのSNSアプリを活用して、世界の鉄道ニュースを知ることができる。

現在はスマートフォンのSNSアプリを活用して、世界の鉄道ニュースを知ることができる。

SNSで日常的に情報を収集

 最初に紹介するのは、SNSを活用する方法です。やり方はかんたん。世界の代表的な鉄道業界誌であるRailway Gazette International(レイルウェイ・ガゼット・インターナショナル)とInternational Railway Journal(インターナショナル・レイルウェイ・ジャーナル)のアカウントをフォローし、スマートフォンで毎日チェックする。それだけで、世界の鉄道ニュースを手軽に知ることができます。

 こう書くと「名前からして英語の記事でしょ?」とおっしゃる方もいるでしょう。はい、その通りです。ただし、現在は翻訳機能を持ったSNSアプリがありますし、翻訳が得意なAIアプリもあるので、誰でも言語の壁を超えやすくなっています。

 SNSでチェックするのは、「どこの鉄道でいつ何が起きたか」。まず記事のタイトルを見て、気になったら本文を読む。それを繰り返すことで、日本語では知り得ない情報を集めることができます。たとえば、現在インドでは、鉄道が急速に発達しています。そのことは、日本ではあまり報道されていません。ただし、先述した2つの鉄道業界誌が発信する情報を見れば、よくわかります。

 英語に慣れており、もっとくわしい情報を入手したいなら、ビジネスSNSであるLinkedIn(リンクトイン)を使うことをお勧めします。鉄道関連の情報を発信しているアカウントをフォローすると、鉄道に関する情報を毎日大量に収集できます。ただし、XやFacebook、Instagramなどとくらべると、日本語の投稿が非常に少ないです。また、アカウント登録時に自分の学歴や職歴などを明記し、パスポート等で本人確認をするなど、ビジネスSNSならではの障壁もあります。

世界最初の営業鉄道(リバプール・アンド・マンチェスター鉄道)で使われた車両のレプリカ。イギリスのヨークにある国立鉄道博物館にて筆者撮影

世界最初の営業鉄道(リバプール・アンド・マンチェスター鉄道)で使われた車両のレプリカ。イギリスのヨークにある国立鉄道博物館にて筆者撮影

鉄道博物館で背景を知る

 SNSは便利ですが、やはり現地に行かないとわからないこともあります。実際に海外に行って鉄道を利用すると、日本における鉄道の「当たり前」が海外では通じないことがよくわかります。そう、鉄道にまつわる文化や歴史のように、現地でふれないとわからない背景はあるのです。

 このため、ぜひ海外の鉄道を利用するだけでなく、各国の鉄道博物館を訪れることをお勧めします。鉄道博物館は、鉄道にまつわる文化や歴史を凝縮した施設であり、国ごとのちがいを知る大きな手がかりになるからです。

食堂車の車内。フランスのミュールーズにある鉄道博物館(シテ・デュ・トラン)にて筆者撮影

食堂車の車内。フランスのミュールーズにある鉄道博物館(シテ・デュ・トラン)にて筆者撮影

 私の場合は、これまで4カ国(イギリス・フランス・ドイツ・アメリカ)の鉄道を利用し、各国の鉄道博物館を訪れました。これらの国は、国土交通省が鉄道に関する比較対象としてよく挙げている国であり、日本よりも先に鉄道を導入した歴史がある国でもあります。

 逆に言うと、これら4カ国の鉄道は、日本の鉄道の技術的なモデルでもあります。日本はこれら4カ国から鉄道技術を学び、自国の条件に合わせてアレンジして、鉄道を発展させてきた歴史があります。

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