パチスロ業界でBT機普及強化が進む理由とは(Getty Images)
ギャンブルに興じるならば、リスクを負ってでも大きく勝つことを目指したい──そう考える人が多いのは自然なことだろう。実際にパチンコ・パチスロの歴史を紐解くと、つねに射幸性が高い機種が人気となる傾向がある。
しかし、射幸性が高い機種が増えると、ギャンブル依存の問題が顕在化してくる。その結果、監督官庁である警察庁からの働きかけによって出玉規制が行われ、ユーザー離れを招きかねない──。パチンコ・パチスロ業界では、幾度となくこのようなジレンマに直面してきた。現在もまた、射幸性の高い機種が増えている状況が続いているのだが、業界ではこの流れを食い止めるべく、射幸性の低い機種を重視する方向性に進み始めているようだ。キーワードとなるのは、「ボーナストリガー機」(以下、BT機)だ。パチスロ業界でいま、どんな動きがあるのか。
射幸性をめぐる二極化の歴史
現在のパチスロ機は、AT機、ノーマルタイプ、BT機の3種類に分類できる。ATとは「アシストタイム」の略で、小役を揃えるためのナビが発生し、ナビ通りに打つことで出玉が増える状態のこと。AT機は基本的に射幸性が高くなる傾向がある。ノーマルタイプとは、ボーナスのみで出玉を増やす機種で、射幸性は低め。そして、BT機は従来のノーマルタイプにボーナスの連続性を加えたもので、射幸性はAT機とノーマルタイプの中間に位置づけられる。
パチスロ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏が説明する。
「2018年にパチスロはそれまでの5号機から出玉性能が抑えられた6号機へと移行しました。ここで1回のボーナスの最大払い出し枚数が480枚から300枚に減り、ノーマルタイプは出玉面での魅力がかなり目減りしてしまいました。一方のAT機については、メダルを使わないスマートパチスロ(スマスロ)において出玉規制の緩和があり、射幸性の高い機種が実現できるようになった。その結果、射幸性の低いノーマルタイプと、高射幸のAT機の二極化が生じました。
ただ、AT機の射幸性が高まっていくと、1回の遊技で使用するお金もどんどん増え、気軽に遊べなくなるという弊害もあります。当然、ギャンブル依存の問題も浮上してきますし、お金がなくなって打てなくなるユーザーもいる。かといって、ノーマルタイプでは物足りないというユーザーも少なくない。こういった状況で、AT機とノーマルタイプの中間として、2025年に登場したのがBT機です。ノーマルタイプと同様にボーナスのみで出玉を増やすゲーム性ですが、ボーナスの連続性があるので1回の初当たりで得られる出玉が多くなるというのが最大の特徴です」(以下「」内同)
