災害時、電灯やスマホはすぐに使えるようにしたいもの(写真:イメージマート)
モバイルバッテリーは大容量タイプを
被災時、情報を集めるのも、大切な人と連絡をとるのもスマートフォンです。「命綱」ともいえるスマホですが、電池が切れてしまったら終わりです。
避難所には充電スポットが設置されることがありますが、コンセントの数が限られます。充電の順番をめぐって言い争いが勃発することもしばしば。だからこそ「モバイルバッテリーがある」という事実は、被災直後の混乱時、心の安寧につながります。
100均でもモバイルバッテリーが1100円ほどで売られていますが、容量は決して十分ではありません。
電気の復旧まで、どれだけ時間がかかるのかわかりません。長引くことを想定し、4~5回フル充電する可能性を考えると、20000mAhはほしいところです。理想を言えば、家族1人に1台用意し、ソーラー充電ができるタイプがあるとなお安心です。
生きていくことにかかわる「5つの備え」は優先順位が高い
前編で紹介した水とトイレ、そして後編で紹介した落下対策、光、モバイルバッテリーもくわえた全部で5つの備えは、生きていくことにかかわることですから、多くの人にとって優先順位が高いものです。でも、このとおりすべてを完璧にやる必要はありません。
例えば、ガラケーを使っていて、日常的にラジオを聴いているという人であれば、大容量のモバイルバッテリーは必要ないですし、「おなかが空くとまるで力がでない」という人は食料備蓄からはじめたほうがいい。考えるべきは「自分にとって何が大切か」です。何がないと困るのか? できるだけ日常に近い暮らしをするためには何が必要か? 日々の生活を“棚卸し”していく感覚で考えていくのがおすすめです。
▼▼▼前編▼▼▼
【はじめから読む→】防災の第一歩となる「自作簡易トイレ」と「水の備蓄」 レスキューナースが教えるお金をかけないプチプラ防災術
【プロフィール】
辻直美(つじ・なおみ)/国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。阪神・淡路大震災を経験し、実家が全壊したのを機に災害医療の道に。現在はフリーランスのナースとして、「災害は怖いけど防災はオモロイ」をテーマに講演や防災教育を行うほか、後進の指導にも注力。主な著書・監修書は『プチプラで地震に強い家づくり』(扶桑社)、『保存版 防災ハンドメイド 100均グッズで作れちゃう!』(KADOKAWA)、『地震・台風時に動けるガイド』(メディカル・ケア・サービス)、『レスキューナースが教える 最強版 プチプラ防災』(扶桑社)など。
