億り人・羽根英樹氏はいまの日本株市場をどう見ているのか(写真:イメージマート)
日本株急騰の牽引役となったAI・半導体関連銘柄のなかでも大きな注目を集めたのがキオクシアホールディングス(HD)だが、わずか1か月あまりで最高値から3分の1の水準まで急落するなど、市場は「キオクシア・ショック」に見舞われた。この状況を、需給の歪みを利用する「イベント投資」を得意とする億り人・羽根英樹氏はどう見ているのか。そして、株価指数の構成比率見直しをめぐる思惑が渦巻くなか、次にどこへ視線を向けているのか。
羽根氏はキオクシアHD株の急落について、以前から警戒していたと振り返る。
「まずキオクシアHD株急落については、急激な高騰が続いたので、それなりの調整が伴うのは当然ではないかと思っていました。6月に取材を受けた際に私は、『キオクシアHD株の今後については、過去に例を見ないような強烈なモメンタムが発生しており、上昇余地もまだ大きいと思われるので、どこまで上昇するかわからないというのが正直なところ。ただし、これだけ値上がりが急激だったので、いざ下落局面が訪れた際には大幅急落となる可能性が高く注意が必要だ』と答えました。それが現実になったと考えています」(以下、「」内のコメントは羽根氏)
日本取引所グループは7月10日、東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄見直しにおいて、キオクシアHD株の浮動株比率の定期見直しを、2026年10月最終営業日と11月最終営業日の2段階に分けて実施すると発表した。キオクシア株は時価総額(浮動株ベース)が急増しており、一度に組み入れると指数が急変動しかねないための異例の措置だという。この見直しについて、羽根氏はこう解説する。
「TOPIX構成比率見直しに伴い、キオクシア株のウエートや存在感が大きく高まると見込まれます。実際、指数連動型(インデックス)ファンドなどによる数兆円規模の買い需要・マネー流入の可能性が考えられます。これが、年末にかけての市況見通しのポイントの1つです。キオクシア株に大きな買い需要が発生する分、TOPIXを構成する他の銘柄に売り需要が発生することには注意が必要です」
