中古マンションを見るときは「販売期間」にも注目
中古マンションを売りに出してもなかなか買い手が見つからない――。不動産価格の高騰を支えてきた活発な取引に変化の兆しが見え始めた。価格低下の先行指標とも指摘される「売れ行きの悪化」が進むエリア、駅はどこなのか。価格低下のメカニズムを専門家に聞いた。
マネーポストWEBでは今回、不動産ビッグデータをAI解析するエステートテクノロジーズの協力で、売り出しから成約までの「販売日数」で示される売れ行きを駅ごとに算出。前年と比較し、販売期間が長期化した割合を「悪化率」として独自ランキングを作成した。
不動産コンサルタントで、さくら事務所代表取締役社長の山本直彌氏は、売れ行きの鈍化と値下げの幅についてこう説明する。
「足元で売れ行きが鈍化している地域が出始めている一番大きな理由は、値段が一段階、二段階下がるのを買主が待っているということです。一部の郊外を除けば、ニーズがなくなったわけではなく、需要が待機している状態に市場が変わってきていると言えます。その結果、成約日数が延びています。
いま売り出されている物件は高すぎるものの、一年前の価格水準であれば安いと判断されますから、このギャップを狙って価格を設定すれば、比較的高値かつ早期売却が目指しやすい環境だとも言えます」
一方、山本氏は、販売の長期化が一般には価格下落の先行指標とみなされる理由についても説明する。
「通常、物件がなかなか売れなくなることは、価格が下がり始める『先行指標』と見なされます。売れない期間が長引けば、売主はしびれを切らして価格を下げます。そして下げた価格での成約が他物件が価格設定する際の指標となるため、市場全体の相場も引きずられて下がっていく、というのが一般的な価格下落のスパイラルです」
値下げの目安は「1か月後に5~10%」
山本氏は、売主が価格を下げる際の幅と時期について、次のように続ける。
