ひとりの終の棲家を決める4つの指標
夫婦はいつか必ずひとりになる。その事実から目を背けていると、いざ配偶者に先立たれた時、数多の難題に対処できない。いつ“その時”が来ても慌てないよう「正しい備え」を解説する。ひとりで生きるための“終の棲家”をどう決めるか──。
自宅か引っ越しか施設か
住まいはひとり老後を考えるうえで大きな問題になる。そのまま自宅に住み続けるのか、引っ越すのか、施設入居を想定しておくべきなのか──。終の棲家を決めるには、「4つの指標」で客観視することが重要だ。老後生活や独居世帯の生活実態に詳しい介護アドバイザーの横井孝治氏は語る。
「1つ目の指標は『転倒・災害リスク』です。転倒して骨折すれば、そのまま寝たきりになる危険性もあるので、まず今住んでいる家の中の段差や階段、浴室、床の滑りなどを点検する。賃貸の場合は、家主がバリアフリー改修を嫌がり、危ないと思っても手すりが付けられないケースもあります。
マンションでは室内だけでなく、エレベーターの有無、全階停止かどうか、共用部の段差や照明、火災対策なども確認しましょう。建物がバリアだらけでは外出が減り、体が弱る原因になります」
2つ目は「交通の利便性」。運転免許を返納した後も、駅やスーパー、薬局、銀行などへ車なしで通えるかどうかが判断材料になる。
「街からポツンと離れた一軒家や、交通手段が乏しい地域では、買い物や通院が難しいだけでなく、自宅で倒れた時に発見が遅れる危険もあります。周囲に様子を見てくれる人や仕組みがあるかも重要です」(横井氏。以下「 」内同じ)
