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ひとりで生きる老後のために
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《ひとりで生きる老後のための「倒れない体」のつくり方》運動量低下からの悪循環「サルコペニア」の恐ろしさ 生活を楽しむには「視えること」「聴こえること」も重要

ひとり老後で「倒れない体」になるためには

ひとり老後で「倒れない体」になるためには

 夫婦はいつか必ずひとりになる。その事実から目を背けていると、いざ配偶者に先立たれた時、数多の難題に対処できない。いつ“その時”が来ても慌てないよう「正しい備え」を解説する。ひとりで生きるための「体」をどう維持するか──。

指標となるのは「握力」「歩行速度」

 独居生活では「倒れる」「寝込む」「入院する」がそのまま生活の破綻につながりやすい。心越クリニック理事長で訪問リハビリや嚥下リハビリにも取り組む岩間洋亮医師は、ひとりで健康な老後生活を送るうえで重要な指標が2つあると話す。それが「握力」と「歩行速度」だ。

「筋力低下を簡単に確認できる指標が握力で、65歳以上では男性28kg未満、女性18kg未満。歩行速度は1秒1m未満、5mに5秒以上かかる速さが身体機能低下の目安になります。握力だけが低い場合は、サルコペニアの可能性があるとして、生活改善や詳しい検査につなげていきます」(岩間医師。以下「 」内同じ)

 筋肉量が減ると、歩行能力が低下するだけでなく、病気に対する抵抗力も落ちる。さらに筋肉は食べ物を飲み込む嚥下機能にも影響するため、岩間医師によれば、「歩く力は食べる力とも関係する」という。

 サルコペニアでは「運動量が減る→食欲が落ちる→低栄養になる→筋肉量がさらに減る→ますます動けない」という悪循環に陥りやすい。ひとり老後で「倒れない体」になるためには、この流れを逆回転させることが重要だ。

「少しの運動でも筋肉に刺激が入り、お腹が空きます。食べれば栄養が体に入り、筋肉量が少し増えて、さらに動けるようになっていきます」

 とはいえ、好きでもない運動は長続きしにくいのも事実だ。

「趣味と歩くことを結びつけることが重要です。例えば写真が好きなら撮影のために出かける。花や鉄道が好きなら駅や花の名所まで歩く。ゴルフならゴルフ場を歩き回ること自体がサルコペニア対策になる。歩く時には臀部と太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)を使うことを意識し、地面を後ろに蹴るようにして、無理のない範囲で少し大股で歩くと効果的です」

次のページ:【表】ひとりで「入院しない体」をつくる7つの備え

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