普段使いだけでなく、災害時にも心強いキャンピングカーだが…(写真:イメージマート)
旅行やレジャーのスタイルが多様化するなか、宿泊施設に泊まらず、車そのものを滞在場所として使えるキャンピングカーへの関心が高まっている。日本RV協会の年次報告書によれば、2025年の国内のキャンピングカー保有台数は17万3000台に到達し、過去最高を更新した。
一方で、実際に所有して使ってみなければ分からないことも少なくない。車内を生活空間として使うことによる手間や、複数人で移動する際の役割分担など、一般的な乗用車とは異なる課題も出てくる。実際に乗ってみると、どのようなメリットや不便さがあるのか。
災害時でも一定期間生活できるという安心感
東京都内に住むAさん(40代/男性)は、2023年に約900万円で中古のキャンピングカーを購入した。キャンピングカーには、バンやミニバンをベースにした「バンコン」、トラックをベースにした「キャブコン」、バスをベースにした「バスコン」、牽引型の「トレーラー」が存在するが、Aさんが選んだのはキャブコン。決して安くはない買い物に踏み切ったのには、いくつかの理由があった。
「もともとアウトドア好きで、以前からキャンピングカーを欲しいと思っていましたが、一気に現実的になったのはコロナ禍です。私は総合電機メーカーで働いているのですが、コロナ禍で業務がフルリモートになりました。しかし自宅は手狭な上、子供は大学受験を控えており、リモートワークは苦労だらけ……。これは逆に千載一遇のチャンスだと思い、ローンを組んでキャンピングカーを買いました。そこで仕事をすることもできると考えたんです。
ギターを思い切り弾きたかったのも購入の大きな理由です。自宅はマンションなので、楽器の演奏はできませんが、車の中ならいくらでも弾ける。マンションを買った時点で楽器は諦めていましたが、気が向いた時にギターが弾ける日が来るとは夢のようです。
妻を説得する際には、災害時に使えることもアピールしました。購入したキャンピングカーは乗車定員が6人で、家族4人が十分に寝られます。エアコンが付いているので、冬でも夏でも問題ありません。タンクに水を貯めれば炊事もできますし、コンセントも備え付けられています。何か災害が起きた時に一定期間、車内で生活できるという安心感は大きいです」
