アンソロピックのダリオ・アモデイCEOの発言の影響は(Getty Images)
アンソロピックのダリオ・アモデイCEOがAI開発のペース減速の必要性を訴えOpenAIのサム・アルトマンCEOら主要AI大手トップも同調、さらにそのOpenAIも2026年中の上場を見送る姿勢を示したことで、AI関連企業の成長期待を改めて見直す動きが広がっている。この状況は、日本のAI関連株にどこまで影響するのか。個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が解説する。
「AI開発ペース調整」の示す意味
9月13日、世界のAI開発競争に一つの大きな楔が打ち込まれた。アンソロピックの最高経営責任者であるダリオ・アモデイ氏が、AI開発のペースを調整する必要性を強く訴えた。この発言は単なる一企業のポジショントークにとどまらず、OpenAIのアルトマンCEOや、xAIを率いるイーロン・マスク氏といった業界のトップランナーたちも、この問題意識に同調する姿勢を示した。
もっとも、アモデイ氏が主張しているのはAI開発そのものの停止ではない。安全対策が追いつくよう、最先端AIの能力向上のペースを調整する必要がある、というものだ。それでも、これまで人類史上最大ともいえる競争が繰り広げられてきた生成AIおよび超知能(ASI)開発において、一つの転換点となる出来事になる可能性がある。
さらに、この技術的リスクへの警戒と歩調を合わせるかのように、サム・アルトマン氏はOpenAIについて、少なくとも2026年中には上場しない考えを明らかにした。この一連のニュースは、表面的には「AIブームへの冷や水」「投資の先送り」と受け取られかねない。
実際、週明け14日の東京市場では早くも投資家の警戒が表面化した。ソフトバンクグループは一時13%を超える下落となり、キオクシアなどAI・半導体関連株にも売りが広がった。
このようなマクロ環境の変化において、日本のマーケットでAIインフラの中核を担う銘柄群はどのような影響を受けるのか。今回は、この特大のAI関連ニュースに対して影響が大きく、注目度も高いと思われるソフトバンクグループ、キオクシアホールディングス、アドバンテストという、AI革命の行く末を左右する3つの重要銘柄について、今後の動きを考察していく。
