NIPT(出生前診断)に「受けたいなら自分で払って」
妊娠・出産をめぐっては、夫婦間でさらに認識のすり合わせが必要な課題もある。神奈川県在住の会社員女性・Bさん(39歳)は、第二子の妊娠にあたって出生前検査(NIPT)を受けたいと夫に相談した。
NIPTとは、「非侵襲性出生前遺伝学的検査」のことで、妊婦の血液から、胎児の特定の染色体疾患の可能性を調べる非確定的検査だ。自由診療で費用は医療機関によって異なるが、一般的には10万円を超える。
「私の年齢的な問題もあり、出生前検査は受けたいと考えていました。医療機関からもNIPTについて案内を受けたので、『わかることがあるなら知っておきたい』と夫に相談したんです。NIPTについても自分で可能な限り調べて、経験者の友人にも話を聞きました。一般的に、費用が10~20万円くらいかかることも含めて、夫に提案したんです」(Bさん)
すると夫は、スマホをいじりながら、「自然に生まれてきた子に障害があったとしても、それは仕方がないんじゃないの」「そのときはその時でしょ」と返事をしたという。
「センシティブな問題ですし、夫婦の間で考え方が違うこと自体は仕方ないと思います。何があっても受け入れる、という夫なりの覚悟もあるんだと思います。ただ、夫は『どうしても受けたいなら、俺はお金出さないから。君が自分のボーナスで払ってね』と言ったんです。2人の子どものことを調べるのに、“妊婦がやりたい検査だから自腹”という扱いなんだ、と悲しくなりました」(同前)
Bさんは、自分の年齢のこともあり、今後の生活への不安もある。
「そもそも、夫は育児にもあまり協力的ではなく、家事負担もほぼ全て私が背負ってきました。第二子の妊娠は夫もとても喜んでいましたが、こういったセンシティブな話をすると『我関せず』という空気を出してくる。不安を抱えているのは私だけなのか、と感じたことがつらかったです」(同前)