ワインを飲めないのに「気持ちでいいのでPayPayしておいて」
会社員の男性・Bさん(20代/東京都在住)が困ったのは、具体的な金額を示されなかったケースだ。あまりお酒を飲めないBさんだが、ワイン好きの50代の男性上司と、計4人でワインバルに行くことになった。
「中目黒の隠れ家バルみたいなところに連れて行かれました。上司が次々とボトルを開けて、ワインのうんちくを話すんです。僕はあまり飲めないし、ワインにも興味がまったくないので、楽しいというより、頑張って話を聞いて付き合っていた感じでした。それなのに、帰宅途中に『みんな、気持ちでいいのでPayPayしておいて』と、スマホにチャットが飛んできたんです」(Bさん)
多くを払わなくてもよいという意味にも取れるが、Bさんは、「かえって判断に困る言い方で嫌だった」と振り返る。
「『気持ち程度って、いくら?』と思いました。僕はワインは苦手で飲めないのに、いくら送ればいいんだろうと。上司との関係を悪くしたくないので、飲み会にも参加したほうがいいんだろうな、と思ったのですが、こういう頼み方をされると困ります。
仕事上のメリットがあればいいと思うんですけど、上司が話すのは仕事と関係のない、プライベートの雑談ばかり。それに付き合って疲れて、最後は自分で払う金額まで考えないといけないんですよね」(同前)
PayPayなど、手軽にお金を送れるサービスが広まり、飲み会のあとからでも精算がしやすくなった。一方で、金額を後から指定されたり、判断を任されたりすることに戸惑う若手社員もいる。サービスの利便性は向上しても、会計をめぐる対人的なコミュニケーションの重要性は変わらないようだ。