「人材育成」コスト激減のあおりを食うZ世代
どんどん時間に追われる世の中になっているのに、社員の休みも大事な時代。さらには入社する時期にコロナ禍が重なり、葬儀をせずに火葬のみで済ませる遺族も増えました。葬儀社の経営が不安定になったことも拍車をかけ、「人材育成」にかけるコストは圧倒的に減りました。
かつて新入社員は1年ほどかけて丁寧に育てていましたが、その余裕が無くなり、新人の教育期間を3か月ほどに圧縮する葬儀社も出てきました。分業化したことで、習得範囲が狭くてもなんとかなってしまった側面もあります。しかし業務の全体像を把握できていないため、引き継ぎがうまくいかずミスが増えました。最近は葬儀件数が増えるなかで年長者も指導に手が回らなくなりつつありますし、Z世代も積極的に時間外に教えを乞うという姿勢も見せないので、さらに悪循環に陥りつつあります。
たまたま適応せざるを得なかった環境が良くなかっただけでしょうが、そんなZ世代に他の世代は、「葬祭業は社会的に不可欠なエッセンシャルワークなのだから、もう少し情熱や使命感を持ってくれればいいのに」と歯がゆく思いがちです。
私はかつて、デビューしたてのゆとり世代のスタッフの現場サポートに入ったことがあります。通夜が終わり、今日の反省点をフィードバックしようと思ってずっと待っていたのですが、いつの間にか御礼も挨拶もなく帰っていたことがありました。先日、そのゆとり世代の彼が「なぜそんな理由で休めるのか分からない」とZ世代のスタッフのことを嘆いていました。詳しくは聞きませんでしたが、人材育成の悩みはどの世代も尽きないようです。さて、Z世代が指導側に回ったとき、下の世代にどんな感想を抱くのでしょうか。
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【プロフィール】赤城啓昭(あかぎ・ひろあき):1級葬祭ディレクター。葬儀業界歴約30年。運営する「考える葬儀屋さんのブログ」は月間45万PVを達成し、ライブドアブログ OF THE YEARを受賞。近著に「子供に迷惑をかけないお葬式の教科書」。テレビ、新聞、雑誌、YouTubeなどでも葬儀現場の正しい情報をわかりやすく発信中。
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