詐欺電話もAI活用で“進化”している(イメージ)
生成AIによる自動音声通話「ロボコール」が急増しているが、受けての側からは不満の声も多く聞かれる。前編では、ロボコールが嫌われる理由として、その回数の多さだけでなく、リアルタイムで人と同じように会話できるからこその厄介さについて述べた。後編では引き続きITジャーナリストの高橋暁子さんに、技術の進化だけではないロボコール急拡大の背景、何気ないやりとりに潜む危険について聞く。【AIで進化するロボコールの未来・前後編の後編】
リマインド電話で無断キャンセル防止など便利な機能も
かつてのロボコールといえば、あらかじめ録音した音声をパターン通りに流すか、古典的なロボットのように平板な話し方だった。
「ロボコールの技術そのものは1980年頃から存在し、多くの人に同時に情報を効率的に伝えることを目的としたものです。コンピュータで自動的に電話をかけ、つながると録音した音声を流していました。生成AIが進化し自然に会話できるようになったここ数年は、その場で相手の話に合わせて合成した音声が流れるようになりました」(高橋さん・以下同)
多くの生成AIが人間のようになめらかな日本語を話せるようになるだけでなく、専門知識がそれほどなくても操作できるようになった。おかげで、日常のちょっとした不便を解消するための便利なツールとして役立つ機会も増えている。
「病院や美容サロン等の予約リマインドのために、対話型のロボコールでかかってくることがあります。うっかり忘れで無断キャンセルされるのを防ぐためで、メールやSMS、LINEなどの通知だと見落とす人でも、通話だと気づくことが多いので重宝されています」
たとえば、予約確認のロボコールを受けたとき、変更の連絡をし忘れたことに気づかされ「金曜日は行けなくなりました」と返答すると、予約取り消しの操作がされる。そう考えると便利な技術に見えるが、手軽になったことで悪意ある使われ方もしている現実がある。
