流出した個人情報をもとにかかってくるロボコールの危険性
現在進行形で連日、被害拡大が報じられている不正アクセス事案とロボコール急増は相関関係にある、と高橋さんは指摘する。
「今年、個人情報が大量に流出していることが、ロボコール急増の背景にあります」
10月28日に開催された内閣府の外局のひとつ、個人情報保護委員会で、2026年4月1日から10月16日までに延べ2億6000万人分の個人情報が漏えいしていることが明らかにされた(速報値、「最近の不正アクセスによる個人データの漏えい等の傾向」調べ)。不正アクセスによる報告件数は10月に急増しており、半月分の集計である10月だけで830件、9月の303件を大きく上回っている。漏えい人数の規模も10月は100万人超1000万人以下が18件、1000万人超が4件も報告されているので、約半月で延べ5000万人を大きく上回る情報が漏えいしていることになる。個人情報の世界ではいま、未曾有の事態が続いていると言える。
流出した個人情報、つまり不正に取得されたデータをもとにかかってくるロボコールは、やはり邪な目的であることが多いという。
「営業電話や世論調査と称するロボコールのなかには、発信元が何者か名乗らないまま会話をすすめ、会社であれば管理職の名前を知ろうとしたり、家族構成や資産状況を把握しようとすることがあります」
もっと直接的に特殊詐欺へ呼び込むこともある。
「総務省や警察、税務署など公的機関を名乗って『税金未納がある』『犯罪の容疑がかけられている』ので対応するようにと言ってきたり、通信事業者や電力会社、金融機関といった生活インフラ運営と称して『未納料金があります』『2時間以内に電話が止まります』『口座に不審な出入金があります』と不安を煽ったりします。そのとき、慌てて電話の指示通りに番号ボタンを押すなどすると、担当者と称する人物とつながります」
その後は、これまで何度も報じられてきた劇場型特殊詐欺の世界に巻き込まれる。