中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「発泡酒・新ジャンルを飲むヤツは何を考えているのか?」とビール偏愛者

居酒屋飲み放題の「ビール」が明らかに発泡酒だったことも

 初めて酒を飲み始めた時、発泡酒など存在せず、当たり前のようにビールだけを飲んでいた人間からすると、「味の好みは人それぞれだよね~」という意見は尊重しつつも、やはり瀬戸氏が言うように発泡酒は「まがいもの」なんですよ。その「まがいもの」を嬉々として飲むのは案外不幸な話です。「この味が好きなんだよ、うるせぇ」と言われるでしょうが、それは事実。どう考えてもビールの方が本当は美味い。何しろ「ビールに似せよう」という考えで元々は生まれているわけですから。そしてその理由も「ビールの税金が異常に高いから」という消極的理由からです。

 最近はさすがに少なくなりましたが、かつて居酒屋で「生ビール」と書かれてあるので頼んだら明らかに発泡酒ということがありました。飲み放題コース3500円、といったチェーンでよくあったのですが、ピッチャーに注がれたその琥珀色の液体、席に届いた時にはすでに泡がないのです。「あちゃー、こりゃ発泡酒だな」と思うと予想通り。その後はレモンサワーか何かに変え、「こんな店予約するんじゃねぇよ」と幹事に対して心の中でぶつくさ言います。

 そうなのです、発泡酒であろうが新ジャンルであろうが「ビール」と呼ぶことにもはや我々は慣れてしまったのです。その違いさえ分からず安いという理由でビール以外を購入し、「うん、おいしい!」とやっている。彼らからすると「スーパードライも一番搾りも黒ラベルもプレミアムモルツもエビスも高いじゃないですか!」なんて言いたくなる。

 あのね、全然違うのよ、ビールとそれ以外は……というオッサンの嘆きなどはもはや通用せず、現在40歳以上の人間で傷をなめ合いながら「本当はビールの方が圧倒的においしいのにね」「うん、そうだよね」なんて言い合っている中、傍からは「新しいものを受け入れられない懐古趣味ジジイ乙www」なんて思われている。

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