戸松信博の明日の爆騰株を探せ!

戸松信博氏が厳選!2018年春に仕込みたい「爆騰株」(1~5位)

 4位のSUMCO(東証1部・3436)は、半導体チップのもととなるシリコンウェハで信越化学工業(東証1部・4063)に次ぐ世界第2位の規模を誇るメーカー。いわば「第4次産業革命」の根幹を担うシリコンウェハはフル生産でも追いつかないほど需給が逼迫しています。

 シリコンウェハの価格は2008年のリーマン・ショック後に需給のゆるみと半導体メーカーからの値下げ圧力で大きく下落し、同社も赤字転落。しかし、昨今の需給逼迫によって長らく低迷していたウェハ価格が上昇し、同社の業績も大幅に改善しています。2017年12月期決算では、売上高が前期比23.3%増の2606億円、営業利益は実に同3倍増の420億円、純利益は同4倍超も増えて270億円と、ものすごい追い風を受けています。その拡大はまだまだ続くと見た方がいいでしょう。

 そう考えていくと、現在3000円前後で推移している株価も2007年につけた6700円台という高値を目指す可能性もあると見ています。

 5位は、これまで苦戦を強いられてきた「日の丸半導体メーカー」のルネサスエレクトロニクス(東証1部・6723)です。日立製作所、三菱電機、NECの3社の非メモリ半導体部門を母体とする同社は、電気機器の制御に欠かせないマイコンを主力とし、なかでも車載用マイコンでは世界トップクラス。

 2010年の設立以来の赤字体質に、円高や東日本大震災など外部環境の逆風も加わって経営危機に直面してきましたが、2013年に産業革新機構やトヨタ自動車、日産自動車、パナソニックなど9社を割当先とする第三者割当増資によって資金を調達。大規模リストラや生産拠点再編など抜本的構造改革がようやく実を結び、2015年3月期から黒字化に漕ぎ着けています。

 なかでも注目なのは、自動車業界でEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド)車、自動運転技術などへのパラダイムシフトが進むなかで、新たな成長フェーズを迎えていることです。

 足元の業績は好調で、2017年12月期決算は、前期に決算期が変更されたため、単純比較はできませんが、大幅な増収増益となりました。今後も2017年に買収した米半導体メーカーとの統合効果(技術の相互応用や販路の相互活用など)によって事業基盤の拡大と利益効率の向上が期待できると見ています。

 自動車のIT化や自動運転技術の進展、工場の自動化などを含めたIoTの進展を背景に、さまざまな業界で半導体需要が増大していくなか、構造改革の成果が表れてきたことで見通しは非常に明るい。とりわけ車載用半導体市場の拡大を追い風とした成長に大きな期待が持てると思います。

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