キャリア

受験戦争世代が振り返る 「中学受験をしてよかったこと」

 人間は環境に流されるものです。テレビがあれば見ちゃうし、女の子がいたら付き合っちゃう。周囲が東大に行くから、行こうかな、行けるかな、という気になる。内省することが、その後の人生におけるさまざまな意思決定の際に「迷わない」ことにつながる。自分探しは18歳までにしておけ、と思いますね。

 そして、勉強する、試験を受けるというのは、基本的に問題を解決するトレーニングを積むということ。偏差値が高い学校であればあるほど、自分の今の経験と知識で、何か問題が提示されたときに、それに対してよりスマートな解決法を考える力が鍛えられるのではないかと思います。

親から見た中学受験は「“環境”を買いに行く」

――部活などはどうでしたか。

 中高時代は、かなり運動しましたね。僕はテニス部でしたが、部活動以外にも、体育の授業の比重が高かった印象です。頭がいい学校=勉強ばかり、というイメージがあるかもしれませんが、案外逆なのではないでしょうか。勉強は放っておいてもみんな要領よくやりますし。

 社会人になってみて思うんですが、メンタルと体力・運動習慣って、案外関係がある。その意味でも、体力をつけておいてよかったなと思います。

――娘さんは、現在小学5年生とのこと。中学受験をさせますか。

 させる予定です。いとこが中学受験をしているためもあり、娘が自分から私立に行きたいと言っているんです。妻も、娘は環境に流されそうだから、私立のほうががいいんじゃないかという意見です。ただし偏差値的には、最低60以上のところ。今は猫も杓子もという印象も強くなっている中学受験ですが、どこでもいいから私立、という風潮には反対です。だって、「“環境”を買いに行く」のですから。そこは親の立場から、しっかり見極めないといけない点だと思います。

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