中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

無職・貧乏になった時にわかる「人の縁」の大切さ

 基本的に会うのは会社時代にお世話になった人々(社内外両方)なのですが、クオカードなんかもくれるんですよ……。これがどれだけありがたかったことか! こちらとしては時間だけはあり余っているので、ご馳走してもらった翌日にはお礼のハガキを書いたりし、またまた誘っていただくことができました。

 さらに「時はカネなり」を実感したことがあります。当時、仕事や人間関係に悩むアラサーの女性達が私をとにかく誘ってくれたのです。少し年下の暇な無職というのは、愚痴を聞かせる相手としては最適なものであり、やたらとお誘いをいただいては焼き鳥屋や居酒屋で数時間彼女達の愚痴を聞いては「ありがとねー! 今日はスッキリしたよ」なんて言われてはタダメシにありついていたのでした。「暇な若い男」の時間に少しは価値があることが分かりました。この発見が後に「暇な若い売れてないフリーランスの男」が便利屋として、小間使いのような仕事をするニーズがあることを理解することに繋がり、小銭を稼ぐことができました。

見下すために貧乏人と会いたがる人も

 幸いなことに人々に親切をしてもらうことばかりだったのですが、「どうやらあいつは貧乏らしい」という噂が立つと寄ってくるのが「見下したい人」です。実際はこの年収60万円時代の数年後の話なのですが、12年間音信不通だった高校時代の同級生から突然連絡があったんですよ。

 彼は私に「お前、今何やってるの? へー、フリーライター? でもお前の名前なんて聞いたことねぇよ。どこで書いてるの? テレビブロス? 何それ、知らない。やーい、三流、三流!」とはやし立てたかと思えば、自分自身は美しい妻を娶ったばかりで、これから某大手メーカーの駐在員として成長著しい上海に赴任するから最後に会っておきたかった、なんて言うわけですよ。

 お前、12年音信普通だったにもかかわらず、3万円も払わせる披露宴に突然呼んで幸せアピールをしたかと思えば、今度は妻自慢と出世自慢をしてオレを見下すプレイかよ! なんて思ったのですが、まぁ、マウンティングを取ることばかり考えている人というのは時々いますので、そういった人とは縁を切るのが吉です。

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