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勝つ喜びはなくなった… 2月の出玉規制でパチンコ店はどう変わった

低玉貸パチンコを打つ機会が増えた

 A氏は自分でもパチンコ店に足を運び、遊ぶことも多い。特にパチスロを打つことが多いが、2月以降はパチンコ店の様子がなんとなく変わっていることを肌で感じているという。

「あくまでも私がよく行くお店の話ですが、1年前くらいなら、まだ、開店前に200人くらい行列を作っていたこともあったのが、最近ではその半分もいません。“注目の新機種”というのもあまりないし、朝から並んで打つ理由もない。新機種はほぼ打たないので、ずっと同じ機種ばかりを打っていて、さすがに飽きてきています」

 そんななかで、「1パチ」に流れていくパチンコファンも増えているようだ。

「1パチ」とは1玉1円で貸し出しているパチンコの営業形態のこと。通常は「1玉4円」なので、4分の1お金で遊べるということだ。1つの店舗内で「4パチ」のコーナーと、「1パチ」のコーナーを別々に設置するのが一般的だが、なかには「2パチ」「0.5パチ」などで、様々な貸出率で営業する店舗もある。

 40代の会社員の男性Bさんは、この3か月ほど「1パチ」しか打っていないという。

「最近のパチンコ、パチスロは出玉が抑えられているし、出玉を得るための時間もかかる。サクッと打って、サクッと3万円くらい勝って帰る、なんていうことは期待できません。だから、仮に2時間くらい時間があって、ちょっと打ちたいなと思って打ったとしても、その分の投資はほぼ回収できないと考えたほうがいい。つまり、無駄にお金を使う可能性が高い。どうせ勝てないのならば、『1パチ』で使うお金を少なく済ませようという考えになります。

 正直なところ、パチンコを打って楽しいという気分は味わえますが、大きく勝って嬉しいという気分はまったく味わってません」

 どうやらあまり盛り上がっていない現在のパチンコ店。今後、新規則に従った型式試験を通過した機種が導入されれば、どうなっていくのだろうか。前出のジャーナリストはこう見ている。

「新規則で出玉は制限されることとなりますが、また別の形での楽しみ方や遊び方が開発される可能性はゼロではない。これまでも、パチンコ・パチスロは何度も出玉の規制を行っていますが、その度に革新的な機種が登場し、人気を得るということを繰り返しています。短期的には客の減少は仕方ないとしても、その後どうなっていくかはまた別の話。メーカー側のアイディア次第では、人気回復もありうると思います。ただ、ユーザーとしては決して“勝てる”ものではなくなっているのも事実なので、“儲けるために打つ”といったものではなくなってくるのかもしれません」

 いずれにしろ、今パチンコ・パチスロ業界は重要な岐路に立っているのは間違いないようだ。

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