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大前研一氏 ふるさと納税制度はセコい日本人を生む、即刻廃止を

2018年11月11日 15:00

 そもそも、ふるさと納税制度はコンセプトそのものが間違っている。総務省のHPによれば、地方で生まれ育った人たちが進学や就職を機に都会に生活の場を移し、そこで納税を行なっているが、その結果、都会の自治体に税金が集まって地方の自治体には税金が入らないから、都会に住んでいても「ふるさと」に自分の意思で納税できる制度があってもよいのではないか、ということで創設された。

 しかし、これは政治家と役人の究極の責任回避である。税金の配分は、政治および行政において最も神聖なものであるべきだ。配分の基準は極めて厳格でなければならないのに、それをトトカルチョのような感覚でゲーム化してしまった。

 その結果、牛肉やカニ、コメ、家電製品などの返礼品競争が目に余る状況になって混乱しているわけで、寄付額に対する返礼品の調達価格の割合を抑えたり、返礼品を地場産品に限定したりすればよいというものではない。しかも、寄付の対象となる自治体は自分の生まれ故郷に限らず、全国どこの自治体でもかまわないというのだから、何が目的なのか全く理解不能である。

 総務省は、安倍政権の“実力者”である菅義偉官房長官が総務相時代の2007年に創設を表明した制度だから廃止しづらいのかもしれないが、もはや存続させる意味はない。私はイカサマなふるさと納税制度を廃止する代わり、地方にお金が回る新たな仕組みを作るべきだと思う。

 たとえば「ふるさとクラウドファンディング」。つまり、各自治体が活性化を図るプロジェクトの具体的な計画を発表し、クラウドファンディング(*)で寄付を募るのだ。

【*クラウドファンディング/「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」を組み合わせた造語。インターネットを通じて不特定多数の人に資金提供を呼びかけ、趣旨に賛同した人から資金を集める方法】

 ただし、ふるさと納税とは異なり、返礼品のない純粋な「寄付」である。したがって所得税と住民税の両方から寄付額を控除するのではなく、他の寄付と同様に所得や所得税からだけ控除する。

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