中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

世間のレールから外れた「不登校YouTuber」をどう評価すべきか

 一方、ゆたぼん君のようなレールを外れる生き方には、賛同者が時々いるのも事実です。これは、「既成概念懐疑派」とでもいえそうな人々で、「世間の常識の逆を張るオレカッコイイ!」といったところもあります。私自身もその傾向はあるため、ウェブのコラムで「おせち料理は不要」「客の姿が見えなくなるまで頭を下げ続けるのは無駄」などと書き、「この著者は社会生活送ったことがあるのか?」「なんでこいつはこんなに伝統が嫌いなんだ」などと叩かれます。だって、本当に不要だと思ってるんだからしょうがない。

 正月、親戚と会うことなどもう30年以上ありませんし、「なぜあいつは集まりに来ないんだ」などという親戚がいても「私は年末年始は海外で過ごすことにしているんです」としか言えません。

 だから、ゆたぼん君の意見にキーキー騒ぐ大人に対しては「まぁまぁ、怒らないでくださいよ」と言いたくなるのですが、以前、彼と同様の「定説とは異なる」発言をした著名ブロガーには呆れたことがあります。京大の入試でカンニングをした受験生がいたのですが、その手口とは、質問サイト「ヤフー知恵袋」に問題を書き、回答を募ったというもの。このブロガーは、こうした受験生こそ京大は通すべきだと主張しました。

【1】ネットワーク&ITの時代にこのような問題解決法ができる人が優秀
【2】ネットがある時代は世界と繋がり、答えを見つける能力が重要

 この言い分だけ見れば、理解はできます。正論です。ただし、「カンニング禁止」「携帯機器の使用禁止」がテストの前提にあるのだから、そのルールを破り失格となるリスクを取るこの受験生が優秀とは到底思えないのですね。

 しかし、このブロガーの意見には賛同者も多く、カンニングの報を聞いて「ワクワクした」といった声もありました。せいぜいTOEICでカンニングでもして失格になって下さい。極論過ぎる意見を述べる者にいちいち反応しないでいい。って、オレがしてるじゃねーか。

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