中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

仲の悪かった相手と久々の再会、「負の感情は時が解決する」は本当か

「あれ、こいつら仲悪かったんじゃないの?」

 私はこれまでに何人かの人と縁を切ってきましたが、多いのは借金の依頼をしてきた人です。こればかりは一生治らない性向でしょうからさっさと縁を切り、連絡先もすべて消去する。

 不思議なもので、若い頃は常に怒りっぽく嫌いな人間がけっこういたのですが、40歳を過ぎてから嫌いな人間と滅多に会わなくなりました。こうなると「年を重ねるのっていいことだな」と思えます。

 先日、私が新卒で入った会社の同期会がありました。入社から22年、会社を辞めた人も来ましたが、いずれもそれぞれの仕事を続けており、穏やかな時間が流れていました。「あれ、こいつら仲悪かったんじゃないの?」なんて人もいましたが、今やそんなこと関係なくワイワイ楽しみ、新入社員研修の思い出なんかをしみじみと語り合うのでした。

 以前、最愛の人を失った時、同様の経験をした“先輩”から「悲しみは時が解決してくれる。今は耐えよう」と言われたのですが、本当に時が解決してくれました。彼女との良い思い出ばかりを今では思い出すことができます。

 それと同様に一旦こじれた関係にしても「負の感情は時が解決してくれる」――そんな考えを今は抱いています。ですから現在「なんかむかつく」「あいつ嫌い」という仕事相手がいたとしても、10年以上過ぎればその人の良い点が見えてくるかもしれません。とはいってもネガティブな感情を抱くことを悪いことと考える必要はありません。あくまでもあなたの成長過程の一つだと捉え、その人と10年以上後に再会した時に良い仕事をすればいいのです。

 最近、昔の知り合いと一緒に仕事をすることが富に増えており、日々、こうしたことを実感しています。本当に「時」は重要ですよ。

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