消費増税まで数日を切り、大手スーパーなどでは「増税前駆け込みセール」の真っ最中。しかし、「慌ててまとめ買いをするのは禁物です」と注意を促すのは経済ジャーナリストの荻原博子氏だ。
「増税後は消費が冷え込むことが予想され、10月以降に大手スーパーなどはセールを行なう可能性が高い。しかも、飲食料品には軽減税率が適用され、税率は8%に据え置かれる。飲料や冷凍食品など保存の利くものを増税前にまとめ買いするより、増税後に同じ店で買ったほうが安くなるケースが出てくるはずです」
増税後に実施される「ポイント還元」も注目したい。10月から来年6月までの9か月間、中小商店では増税分を上回る5%のポイント還元が受けられる(コンビニは2%)。適用はキャッシュレス決済に限られるので、事前に店が対応しているかの確認は必要だが、地元の商店街での買い物であれば、「急いで9月中に買う」よりも、「10月まで待って買う」ほうが得な可能性があるということだ。
もちろん、買い物をする側も、「Suica」などの交通系ICやクレジットカード、「〇〇ペイ」といった名称のスマホ決済で支払いをしないと、ポイント還元を受けられない。
「現金派の人も、今こそスマホ決済を始めたほうがいい」と語るのは、経済アナリストの森永卓郎氏。同氏は増税に先駆け、「スマホ決済生活」へ移行したという。
「政府が実施する5%ポイント還元に加え、スマホ決済の事業者が独自に10%、20%の還元を実施していることも珍しくありません。買い物をしたら、その金額の20%が戻ってくるのですから、やらない手はない。
初心者にはドコモの『d払い』がお勧めです。ドコモのスマホを持っていれば、使ったお金は携帯代金と一緒に請求されます。額に上限はあるものの、還元率は20%と非常に魅力的です」