家庭用プロジェクターのラインナップが、じわじわと豊富になってきている。昨今では中国メーカーの参入により、数千円から数万円規模の製品も登場。持ち運びが可能な小型サイズや、シーリングライト付きのものなど、特徴的な商品も増えており、今後さらなる普及が見込まれている。すでに家庭でプロジェクターを導入している人たちに、生活にもたらした変化を聞いてみた。
テレビ中心のインテリアから解放
30代の男性会社員・Aさんは、10万円で購入した国内メーカーのプロジェクターをテレビの代わりに使っている。
「テレビを置くとなると、テレビ台用の面積を確保する必要がある。ソファなど家具の置き場もテレビ中心に考えないといけなくなるので、部屋作りの自由度が狭まります。スペースを有効活用することを優先した結果、プロジェクターに行きつきました」(Aさん)
専用のスクリーン上に投影するプロジェクターも多いなか、Aさんは室内の壁を利用する。
「白い壁に映すことで、70インチのテレビと同等の画面の大きさを実現できています。国内メーカーで、同等の画面の大きさのテレビを買おうとすると、約30万~40万円はかかる。迫力ある映像を、はるかに安価で観られるので満足しています」(Aさん)
照明と一体型をベッドルームに設置
都内でパートナーとともに暮らす20代の女性・Bさんは、約半年前に、シーリングライト一体型のプロジェクターを7万円で購入し、ベッドルームに設置した。電球を取り替える要領で、簡単に環境を整えることが出来たと語る。
「きっかけは、彼がリビングのテレビでゲームをしている間、やることが無かったから。テレビをもう1台購入するのはもったいないし、照明としても使えることがいいなと思って、購入しました。普段はNetflixやAmazon Primeなどの動画サービスを観ています。LED照明とプロジェクター、スピーカーの3つの機能が内蔵されているので、便利で省スペース。リモコンではなく、スマホから直接操作できるのもいいですね」(Bさん)