たしかに、15年前くらいは、パチンコ店の会員になった途端に迷惑メールが届くようになったという話はよく聞きました。しかし、最近は多くのパチンコ店で個人情報を厳格に管理しているようで、以前に比べれば個人情報が流出しやすいという印象はなくなってきています。一般のお店などやネットサービスにおける個人情報の扱いと、あまり変わりはないでしょう。
とはいえ、パチンコ店に限らず、会員の個人情報がどう扱われているかはブラックボックス。廃業後にその個人情報がどうなるかという点を、不安に感じる人もいるかもしれない。ちょっとでも気になるなら、会員にならないというのも正しい選択だと思います」
一方で、パチンコ依存を回避するために会員になりたくないという人もいる。しかし、こちらの効果はイマイチのようだ。30代の女性会社員・Bさんはこう話
「昔は会員になって貯玉をしていたんですが、ちょっとでも貯玉があると、どうしても打ちに行きたくなっちゃうんですよね。あんまりパチンコを打ちすぎるのもよくないと思って、会員にはならないようにしているんです。でも実際は、会員になっていなくても普通に打ちに行ってしまう。正直、あまり効果はないかな……」
パチンコ店の会員になるメリットは「貯玉」以外に何かあるのだろうか。
「店によっては、開店時の入店の抽選を優先的に受けることができたり、閉店時に10分程度の遊技時間延長ができたりするケースもあります。来店ポイントがつくお店もあります。
お店に関するダイレクトメールというものもあります。しかし、最近は集客を目的とした“イベント”が規制されている地域が多く、ダイレクトメールは送られてきても、大した情報がないということも多い。かつては、ダイレクトメールにパチスロの高設定台のヒントを忍ばせているお店なんかもありましたが、今はそういった“強め”なサービスもあまり聞かなくなりました」(藤井氏)
個人情報の扱いに関しての不安は軽減されているが、メリットも目減りしているといえそうなパチンコの会員システム。自分にとってどれくらいのメリットがあって、どれくらいのリスクがあるのかを、しっかりと精査した上で、会員になるのが得策といえそうだ。