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住まい・不動産

タワマン意外なトラブル 隣人の音漏れ、浴室の悪臭、風揺れ

 独立を機に、都心のタワマンに入居したウェブデザイナーのB氏(42歳)の悩みも深刻だ。

「浴室や洗面台から、ドブのような悪臭が上がってくるんです。管理会社に問いただしたところ、原因は人が住んでいない部屋の排水溝から逆流する臭いだということでしたが、廊下にまで臭いが立ち込めることもある。自宅兼オフィスのつもりでしたが、恥ずかしくて人も呼べません」

 前出・長嶋氏が解説する。

「タワマンはホテルのような“内廊下式”の構造であることがほとんど。一定の換気をしていても、臭いはこもってしまう。ペット飼育可の物件はとくにトラブルが多い傾向があります」

 また、「眺望の良さ」がデメリットに転じるケースもある。海を一望するベイエリアのタワマンに住む医師のC氏(39歳)の訴えはこうだ。

「大きなガラス窓から街を見下ろす眺望の良さが気に入り購入しましたが、日中は西日が直射して温室状態。11月に入っても天気のいい日はエアコンをつけないといられない。思った以上に電気代がかさみます」

 前出・長嶋氏によれば、最近はサッシの性能が向上し遮熱性が高くなったものの、築10年以上の物件では珍しくないことだという。

 代々続く老舗和菓子店の経営者、D氏(67歳)は、これまで暮らした築40年の木造戸建て住宅を手放し、タワマンへの転居を決意した。ところが──。

「地震に強いタワマンなら、妻も安心して暮らせるだろうと思ったのです。ところが、高層階は強風が吹くと揺れを感じることがある。私はあまり気になりませんが、妻は敏感で乗り物酔いのような症状が頻繁に現われてしまう。『もう限界』と引っ越しを迫られています。また朝夕のラッシュ時は、10分近くエレベーターを待たなければならないことも誤算でした。万一、救急車を呼ぶような事態が起きたとき不安ですよね」

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