家計

遺伝子組換え食品表示の厳格化で「食の安全」が脅かされる

ほとんどのマウスががんだらけになった

 遺伝子組換え食品の危険性は、実験でも立証されている。

 仏のカーン大学で行われたマウス実験では、遺伝子組換えのとうもろこしを与え続けたマウスは、4か月目からがんを発症し始めることがわかった。さらにマウスの一生にあたる約2年の実験で、ほとんどのマウスはがんだらけになった。動物実験でこれほど明らかな影響が出るのだから、人間にも影響が出る可能性は充分考えられる。東京大学大学院農学生命科学研究科教授の鈴木宣弘さんが指摘する。

「遺伝子組換えの技術が開発されてから、まだ20年程度しか経っていません。継続的に食べ続けると、人体にどんな影響を及ぼすのかは誰にもわからない」

 食の安全に詳しいフリージャーナリストの小倉正行さんも続ける。

「現在、流通している遺伝子組換え食品は、急性か亜急性の毒性についてしか調査されていない。発がん性など、慢性的な毒性については未調査です。言い換えれば、私たちは、長い期間をかけて人体実験を受けさせられているようなものです」

 ならば、遺伝子組換え食品はできるだけ避けたいところ。しかし、「遺伝子組換えでない」という表示にもカラクリが隠されている。

2023年4月以降、表示が消える

混入率が5%未満であれば「遺伝子組換えでない」と表示ができる(写真:時事通信フォト)

混入率が5%未満であれば「遺伝子組換えでない」と表示ができる(写真:時事通信フォト)

 日本では、遺伝子組換え作物を、その食品の原材料として多い方から3番目までに使用し、さらに使った分量が全体の5%以上の場合に「遺伝子組換え食品」となる。豆腐の原料に遺伝子組換えの大豆を総重量の5%以上使えば、その豆腐には「遺伝子組換え」と表示する義務があるのだ。一方で、規定の分量より少ない場合は「遺伝子組換えでない」と任意で表示することができる。

 ただし、遺伝子組換え作物を、油やしょうゆ、液糖などに加工した場合や、遺伝子組換えの餌で育った家畜の肉には表示義務がないなど、さまざまな“例外”もある。

「EUでは、遺伝子組換えの原材料が0.9%以上入っていれば、表示義務があります。家畜の餌にした場合も同様です。日本の基準は消費者にわかりにくいうえ、ゆるいといえるでしょう」(鈴木さん)

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