暮らしのマネー
2020年6月12日 16:00
ただし勘違いしてほしくないのは、人間には意味がないが、人生には意味がある、ということです。
ユダヤ人としてナチスの強制収容所に収容され、奇跡的に生還したヴィクトール・フランクルという医師がいます。その体験を『夜と霧』という本に残しているのですが、その本の中で、がんの末期患者にどんな価値があるのか、という議論をしているんです。
フランクルは、「自分にこれから起きる運命を知っている人間がどんな態度を取るかということは、周囲に大きな影響を与える」と語っています。かいつまんでいうと、“生きているだけで意味がある”ということだと私は思います。
病気になってどう対処したか。不安にどう立ち向かったか。どんなふうに死んでいったか。それらの態度すべてが、他人に力を与えるのです。
これは病人に限りません。私たちのすべてが、他の人に影響を与えている。だからあなたが不安にめげず、折り合いをつけながらも面白そうに生きていることが、最も人のためになるのです。
【プロフィール】ようろう・たけし/解剖学者。神奈川生まれ。社会現象や人間の心理を脳科学や解剖学の知識を交えながら解説。1989年『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。2003年に発表した『バカの壁』は419万部の大ベストセラーかつ新語・流行語大賞も受賞した。
※女性セブン2020年6月18日号
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