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【日本株週間見通し】上値の重い日経平均、今週は金融イベントにも注視

 9日の米国市場はNYダウが反落の一方、ナスダック総合指数は上昇とまちまちの展開となった。10日の日経平均は手掛かり難の中、前日の終値近辺で寄り付いた後は9日に今8月期業績を下方修正したファーストリテイリング<9983>の下げも影響し、全般戻り待ちの売りに押される展開となった。後場は、ETFの分配金確保の売りが出たほか、都内の新型コロナウイルス感染者増加が嫌気されて、日経平均は下げ幅を広げ238.48円安の22290.81円で大引けた。個別では、米ゲーム開発会社エピック・ゲームスに子会社を通じて資本参加したソニー<6758>が一段高に買われた。

 今週の日経平均は、複数のイベントをにらんで神経質な展開となることが予想される。国内外の金融財政政策や米国をはじめとする景気回復への期待感が株価を下支えする一方で、新型コロナウイルスの新規感染者数が東京都で過去最多を記録し、米国でも増加に歯止めがかからない感染拡大への警戒感が強く、楽観と悲観のせめぎあいが継続している。国内では九州を始めとする豪雨被害による経済低迷の長期化懸念も加わっている。

 さらに、日銀の金融政策決定会合、ECB定例理事会、中国4-6月期GDP、米7月NY連銀製造業景気指数などマーケットに影響が大きい金融政策イベントと経済指標が目白押しとなっている。翌週の東京市場は23日からの4連休を控えるというカレンダー事情もあり、腰を据えた買い出動も難しいタイミングだ。

 しかし、ナスダック総合指数の最高値更新に象徴され、新型コロナの影響が軽微なハイテク株、テクノロジー株の上昇という物色の方向性も表れ始めた。日経平均でも指数影響度の高い値がさ半導体、ハイテク銘柄が多く、その上昇が指数を支えている。

 テクニカル面で見た日経平均は、5日移動平均が25日移動平均を上回るミニゴールデンクロスに続いて、13週移動平均線が26週移動平均線を上回るゴールデンクロスを示現した。日経平均はボックス放れとなる転機が接近しているムードだ。

 東京市場は引き続き、新型コロナウイルスの感染者数動向を最大の警戒材料だが、米中対立の深刻化と為替の円高が回避されれば、米国市場動向をにらんで上値を慕う場面もあるだろう。また、物色面では決算発表の本格化による業績相場への移行も始まる。

 国内での決算発表は、21日のディスコ<6146>と日本電産<6594>を皮切りに本格化するが、これに先行して米国では今週から本格化する。14日はジェイピー・モルガン・チェース、シティグループ、15日はゴールドマン・サックス、アルコア、16日はネットフリックス、翌週20日にアイビーエム、21日にテキサス・インストゥルメンツ、22日にテスラ、マイクロソフト、23日にアマゾン、インテルと続く。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、13日に5月第三次産業活動指数、14日に日銀金融政策決定会合(15日まで)、15日に黒田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)、6月訪日外客数が発表および開催される予定だ。

 一方、米国など海外主要スケジュールでは、13日に米6月財政収支、14日に中国6月貿易収支、15日に米6月輸出入物価指数、米7月NY連銀製造業景気指数、米6月鉱工業生産・設備稼働率、米地区連銀景況報告(ベージュブック)、16日に中国4-6月期GDP、中国6月工業生産、中国6月小売売上高、中国6月都市部固定資産投資、ECB(欧州中央銀行)定例理事会(ラガルド総裁会見)、米6月小売売上高、米7月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米5月企業在庫、米7月NAHB住宅市場指数、17日に米6月住宅着工件数、米6月建設許可件数、米7月ミシガン大学消費者マインド指数、18日にG20財務相・中央銀行総裁会議をビデオ会議で開催(19日まで、サウジアラビア)が発表および開催される予定だ。

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